脱皮について

昨日新宿から市ヶ谷まで総武線に乗りました。
ある車両の一角の様子です。

席に7人座っていて私を含め3人が立ってました。
ふと気づくと4人が文庫本を読み5人がスマホでした。

私だけが車窓を眺めていましたがもちろん私は読書派です。
五分じゃないかと思いましたが早合点でした。

読書派は頭が白いか薄かったです。
若者が突如変身しない限り読書派の先行きは厳しいです。

出版業界も手をこまねいているわけではありません。
漫画やアニメを活かしてデジタルコンテンツを積極的に展開してます。

就職ランキングのトップ10に著名な出版社が名を連ねています。
デジタルネイティブの若者の読書はスマホということになっていくのでしょう。

年齢を重ねても身に着けた習慣は変わらないでしょう。
依然紙が主流の新聞業界は相当な覚悟で干支の蛇のように脱皮を図らないと手遅れになります。

向かった先は防衛省の資料室でした。
裏門入口の反対側にDNP=大日本印刷の本社ビルがそびえたってます。

私の世代では大日本印刷は日本を代表する印刷会社のイメージです。
当時は印刷産業の将来展望は必ずしも明るくはありませんでした。

しかし大日本印刷はその予測をものの見事に破りました。
印刷事業の技術革新だけでなく有機ELといった情報関連分野に発展の道を探りました。

印刷と情報、ふたつの分野の融合で1兆4千億円の企業に躍進しました。
脱皮し続けたのです。

大日本印刷のように脱皮が求められているのは政治の世界です。
一方は飴玉をばらまき、一方はおねだりをするという悪循環から脱皮しないといけません。

甘い話をふりまいたところで政府も地方自治体も持続できなくなれば会社の倒産と一緒です。
今のままの財政状況でバラ色の未来を築けるのか本当の議論をしないと危ういです。

海の外からやってくるトランプ大統領は確かに危機の源泉です。
一方で内から国家をむしばむもたれあいの構図のほうも負けず劣らず危機の源泉です。