改訂新版 富士山と酒匂川刊行へ

足柄の歴史再発見クラブは4冊の冊子を刊行してきました。
富士山の大噴火と酒匂川の洪水についてが3冊、関東大震災についてが1冊です。


『新編 富士山と酒匂川』は特に好評で在庫が底をつきました。
発行部数千冊で2019年6月刊行です。

1年前能登半島地震が発生するなど大災害のリスクは高まってます。
富士山噴火に対するハザードマップの改定もありました。

25日の定例会で直近の災害を踏まえて改訂新版を出版することにしました。
6月に総会がありますのでそれに間に合わせることにしました。

2019年刊行版の内容は基本的にそのまま維持し新たな項目を加えます。
小学4年生が理解できる内容にという編集方針は続けますので写真や図を多く用います。

新たに加える項目で中心となるのは富士山噴火対策です。
降灰や降砂による甚大な影響と対策は今まさに現在進行形です。

酒匂川に沿って溶岩流が流れ込む被害想定も新たに加えられました。
このあたりで小学背でも理解できるな内容で整理する必要があります。

3・11による津波被害のすさまじさは記憶に残ってます。
津波が酒匂川をさかのぼる危険性はあるのか探りたいです。

1902年小田原大海嘯(かいしょう、高潮のこと)では内陸まで進入した記録があります。
これは津波ではありませんが留意が必要です。

想定外の洪水に対する対応策としてのかすみ堤も深堀します。
かすみ堤は堤防に切れ目を入れて大水の時の油水地とする江戸時代からの技法です。

スーパー堤防といった堅固な堤防を造る余裕も時間もありません。
江戸時代の巧妙な治水術に光を当てて良いです。

ローテクが最先端技術の代替をする側面を記述したいです。
温故知新です。

このほかコラムコーナーを充実させます。
パークゴルフなど河川敷の利用の拡大や蛇篭(じゃかご)などかつての水防技術を伝えます。

足柄の歴史再発見クラブは災害の歴史の語り部です。
語り部として活用できる冊子が一冊増えます。

記事

前の記事

江戸時代を捉え直す