江戸時代を捉え直す

江戸時代がブームになる予感がします。
けん引役はNHK大河の「べらぼう」です。

このところ大河とは無縁だったのですが「べらぼう」は見てます。
江戸時代の庶民の躍動感が伝わり興味津々です。

日曜日の夕刻はテレビの前です。
NHKBSで6時から「べらぼう」6時45分から江戸を描いた時代劇です。

中井貴一さん主演の「雲切仁左衛門」、これ面白いんです。
「鼠小僧次郎吉」みたいな作品ですがサスペンスドラマのようなスリル感があります。

江戸時代は暗く息苦しいみたいなイメージがあります。
江戸幕府を倒して維新を成し遂げた明治政府の印象操作があると思います。

時代おくれの江戸時代を革(あらた)め新時代を創るのは新政府としたのです。
「鎖国」なる用語が使われるようになったのは明治になってからです。

実際は長崎を始め世界との接点を持つ窓口がありました。
江戸時代の後進性を強調する思惑を感じます。

明治維新を興してから150年、日本は重大な危機に直面しています。
江戸時代を明治以降に作られた歴史観ではなくあるがままに探求する作業が必要です。

近代以降の歩みが失敗したとすれば否定した時代に再生の手がかりが必ずあるはずです。
温故知新です。

明治維新は薩摩や長州などの田舎の志士と落ちぶれた京都の公家が組んだ一大政変です。
志の気高さは大いに買うとしても花のお江戸に引け目を持つ者たちの革命の側面もあります。

江戸時代を過剰に否定する背景になったはずです。
日本は薩長型の国づくりから自由にならなければ過ちを繰り返します。

今度は力に頼るのではなくしなやかな日本を創造する番です。
江戸時代の活気あふれる庶民文化や多様性のある国の姿は学ぶ対象です。

「べらぼう」は日本が誇るマンガやアニメ文化の源流を示しているかのようです。
文化はやわだと侮ることはできません。

社会を変え国を栄えさせる強力なソフトパワーです。
江戸時代をよみがえらすことの大切さを示しています。

 

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