コロナ禍世代を救おう

「うさぎ追いしかの山、こぶな釣りしかの川」
童謡「ふるさと」の一節。

情景が浮かぶのは何歳以上のかたでしょうか。
育った地域によっても差があるはずです。

昭和30(1955)年生まれで田舎育ちの私はもちろん実感があります。
少年時代に近隣の山や洞窟に行きワクワクした冒険体験は忘れられません。

土の香りをいとおしく感じる感性を育ててくれました。
地元に戻り町長を目指した要因のひとつであることは間違いありません。

現在の子どもたちは心に沁み込んだふるさとの原風景を持っているのか不安です。
コロナで外出が制限されたこともあり故郷の実感を育てる体験が乏しいと思います。

昨年11月に開成町の小学4年生に河原で洪水の話をしました。
石積みの堤防に登るように促したところためらう児童が大勢いました。

さらに驚いたのは下る時、駆け下りず座ってお尻を滑らせていた児童がいたことです。
でこぼこしていて怖かったのだと思います。

河原を遊び場にした体験がないのです。
がく然としました。

担任の先生は先に述べたようにコロナの影響を指摘してました。
由々しき問題です。

現在の40代半ば世代は就職氷河期世代で正規勤労者が少ないです。
今後の社会保障対応もあり今対策が叫ばれてます。

2020年から3年間のコロナ期に幼児から小学低学年世代も同様ではないでしょうか。
野外体験が必要なのに制限されました。

運動能力はもとより体験で得られる感性にも影響が出るかもしれませんん。
フォローが必要だと思えてなりません。

時間を巻き戻すことはできません。
しかし若干時期は遅れたにせよ野外での体験を積極的に取り入れる必要あると思います。

小学校教育ですので市町村が取り組みの中心となります。
田植えや稲刈りなど泥んこ体験の現場を積極的に提供することは可能です。

こうした取り組みはコロナ禍世代だけでなく他の世代にも好影響が出るはずです。
野外体験が不足している現状を補うことになります。