日本創生は、開成町の町づくりに手がかりがあります。

記者会見する「日本創成会議」分科会座長の増田元総務相(左)=8日午後、東京都港区

(写真は、産経ニュースより)

総務大臣を務めた増田寛也さんが座長の「日本創生会議」が、今月8日、全国半分近くの896の地方自治体が消滅する可能性があると発表しました。

事前に伝えられたかどうかは知りませんが突如名指しされた自治体が寝耳に水で飛び起きるという感じだったのではないでしょうか。

20代、30代の若い女性の世代の大都市への移動が収まらずこの世代の人口減少が50パーセントを超えると人口減少を食い止められないと分析しています。

2040年段階で50パーセントを超えるかどうかで消滅の可能性を判断しています。人口問題というと国立社会保障人口問題研究所のデータが用いられます。

日本創生会議では、このデータの前提ではなく大都市部で医療・福祉分野の求人が増え人口の大都市への移動が続くと試算をして896という数字をはじき出しています。

秋田、青森、島根、岩手、山形では80パーセントの市町村が消滅の危機に瀕しています。事実上県もなくなるに等しいです。増田さんが知事を務めた岩手県も入ってます。

神奈川県は、消滅するとされた市町村は少ないのですが、近隣の箱根町、真鶴町、松田町、山北町、大井町、湯河原町が該当しています。

世界の箱根が2040年段階で若年女性の2010年に比べて50パーセント減り、結果としていずれなくなるかもしれないということです。

足柄上地域に至っては、山北町など広大な山林を抱える町が消滅の危機ですので面積的には大半の町が無くなることを意味しています。

由々しきことです。日本創生会議では、女性が一生の間に産む子供の数の割合を1.8に増やすことを目指そうとしています。現状が1.4ですから簡単ではありません。

日本創生会議では東京一極集中を食い止め地域が元気になることが必要と提唱しています。一方で東京オリンピックがありますので矛盾をはらんでいます。

開成町の町づくりの歩みがモデルとなります。今回の日本創生会議の試算でも若年女性の減少割合は13.4パーセントにとどまり町村では突出して少ないです。

長期展望に立って厳格な都市計画を定め自然を守りながら開発を漸進的に進めてきました。半世紀の物語です。この長期政策が功を奏してます。

開成町が歩んできた町づくりの進め方は、人口減少を食い止め日本創生につなげるお手本になります。大いに発信して行って欲しいです。