フジテレビ、ドン不在の組織改革の困難さ
フジテレビグループのドン日枝久さんが社長に就いたのは1988年。
2001年から17年まで会長、その後も相談役として君臨しました。
つい最近役職を辞するまで37年間に及びます。
23歳で就職した者が定年を迎えるまで組織を牛耳っていたことになります。
昨日発表された第3者委員会の報告書では組織風土についても触れています。
役員指名が日枝さんのブラックボックスと化していたとしています。
出世したければ日枝詣でが風土だったのだと思います。
この場合は極端ですがどこの企業にもあると思います。
私が所属したNHKでも詣でに近いような非公式な懇談の場はありました。
群れるのが性に合わない私は一度も参加しませんでした。
日枝さんも初めての生え抜き社長に就任したほどの人物ですので相当やり手のはずです。
どんなに優れた人物でも権力の魔力に取りつかれるとひょう変することはよく見受けられます。
本田宗一郎さんのようにスパッと社長の座を譲るだけの器量がある人物はいません。
権力の座に長く座ろうとする方が一般的です。
「権力は腐敗する、絶対権力は絶対に腐敗する。」とのイギリスの歴史家の言葉があります。
小なりとも町長という権力の座に就いた体験のある私は実感としてわかります。
権力を持てば人事で人を動かせますし予算もつけることができます。
転落する落とし穴に囲まれています。
防ぐにはイエスマンではない有能な人財を近くに据えるのがいちばんです。
その人物を通じて組織内の空気を伝えてもらうのです。
議会の役目も大事です。
議員が駄目なものは駄目と指摘できるかどうかは重要です。
フジテレビのように長期にわたり独裁体制が続くと改革は容易ではありません。
独裁以外に統治方法を知らない人が集まって新体制を創造できるとは思えません。
時間が経ち危機感が薄れれば再び第2の日枝さんが登場してくる危険性があります。
人間と同じで瀕死状態になってしまうと再起は難しいです。