国士を出でよ!

トランプショックで思わぬ形で漁夫の利を得そうなのは石破総理です。
総理の顔を替える余裕はないという声が出るからです。

一方で未曽有の事態だからこそ総理を替えるという理屈もあり得ます。
新体制は総理を替えるのがいちばんの特効薬だからです。

高市早苗さんがトランプ関税をめぐる対応に浮いて司令塔機能が見えないと語りました。
石破総理の指導力に疑問を投げかけたと思いました。

そうであるとしたら私が総理ならこうすると明言して欲しいです。
覚悟のない中途半端な発言は和を乱すだけに終わります。

自民党内に国士がいるならば火中の栗を拾うと打って出てもおかしくありません。
そのくらいの日本の危機です。

ところが中国相手だと威勢の良い方々もアメリカ相手だと腰が引けます。
戦後一貫してアメリカへの追随を国是としてきた保守政治のつけが出ています。

野党の方も戦後80年間の悪い習慣がこびりついてます。
野党の支持基盤は共産党を除いて労働組合の存在感が大きいです。

労組は成長の果実を分配せよと要求する立ち位置です。
果実を産み出すための方針を産み出す主体ではありません。

野党は基本的に要求政党の性格を有してます。
政権を担う立場になると能力を発揮できないのは旧民主党政権で露わになりました。

保守がふぬけになり革新は要求だけとなると非常事態です。
ここに日本の政治の危機の本質があります。

トランプショックは日本の政治に警告を発する強烈な一撃だと捉える必要があります。
真正面から受け止め政治の刷新へと向かう指導者が欲しいです。

立民の野田代表の動きに注目してます。
いち早く対策本部を設置して自由貿易を堅持する国会決議を提唱しました。

国士ならば与党野党の立場を越えて国家を考える時です。
野田代表の行動はそのさきがけと見ることができます。

さらに踏み込み日本の進路を提示するまで議論を深めて欲しいです。
そうなれば政権交代も掛け声だけではないと受け止められます。