虎穴に入らずんば虎子を得ず

株価が大幅下落すればトランプ大統領の判断に変化がでると期待する向きがありました。
ありえないと思ってました。

トランプ大統領が動向を気にしているのは株など金融資産を保有していない層だからです。
しかし手のひらを返したように90日間相互関税を停止しました。

全世界を敵に回すような荒業を仕掛けたにしてはひょう変過ぎます。
口先だけのオオカミ少年に似た印象を持たれる恐れがあります。

あなたが総理なら複雑怪奇な行動をとるトランプ大統領にどう向き合いますか。
対峙ですかそれとも融和ですか。

日本の場合は対峙はリスクが大き過ぎます。
ウクライナみたいに虎の尾を踏むと大変です。

かといって融和路線では足元を見られ押しまくられそうです。
夏目漱石の「智に働けば角が立つ 情に掉させば流される」みたいな状況です。

私が総理ならばトランプ大統領の懐に飛び込む戦術を取ります。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」です。

「君子危うきに近寄らず」とは逆です。
飛び込んでまず信頼感を得るかけに出ます。

グローバル資本主義がアメリカ国内での極度の富の偏在をもたらしました。
経済的苦境にあえいでいる多くのアメリカ国民がトランプ支持に回りました。

トランプ大統領の経済社会を変えたいとの問題意識を共有したらどうかと思います。
その上でどのようなやり方で目的を達成できるかをともに考えるのです。

トランプ大統領が弱みを見せたくない心境にあると思われる今がチャンスです。
閣僚レベルではなく総理自ら訪米するタイミングだと思います。

閣僚レベルで交渉しても結論は出ません。
トランプ大統領以外に決めるひとはいないからです。

日本に対する交渉を最優先すると伝えられてます。
グローバル資本主義の修正という大目標を共有すれば前向きに話し合える土俵をつくれます。

大勝負を仕掛けない限りトランプ大統領を落とすのは難しいと思います。
石破総理の政治家としての命運と日本の未来がかかっています。