トランプショックは最良の生きた政治の教材
トランプショックをどんな思いで見つめていられますか。
関税を課せられる当事者にとっては由々しき事態であることは当然です。
純粋に政治現象と捉えると生きた政治の教材です。
政治にかかわるすべての人は時々刻々追う必要があると思います。
自由貿易という大前提が崩れようとしています。
トランプ大統領は狂気だと捉える向きが多数派でしょう。
この判断は現在の世界経済の仕組みを是とする立場です。
一方でグローバル資本主義の危機の深刻さの現れだと受け止める態度もあり得ます。
こちらは格差をもたらす現在の世界経済のあり方は修正が必要との立場です。
どちらを取るのかというのは対処する政治家にとって基本姿勢となります。
即断即決しなければなりません。
この決断はトランプ大統領をどう評価するかにも決定的に影響を与えます。
敵対するのか容認するか政治家個人の直感に頼るしかありません。
データに頼れない時が本当の政治だという政治の基本中の基本をダイナミックに示してます。
石破総理は自由貿易堅持なのですが敵にはできないというスタンスであいまいさがあります。
中国の習近平主席は自由貿易を守るという大義を掲げ敵対路線に踏み切りました。
近代政治学を開いたマキアヴェリは『君主論』で態度を明確にする能力を重視してます。
戦争時に旗色を明確にすることで政治家の真価が決まると考えてます。
自分ならどうするかを考えることは政治家として鍛錬です。
私はトランプ大統領に理解を示してまず懐に飛び込み信頼を得ようとします。
猛獣に立ち向かうのに態度があいまいだとかみ殺されます。
あなたが言っていることは理解できると抱きつくことから始めなければなりません。
信頼があれば猛獣も聞く耳を持つはずで初めて交渉が成立します。
誠心誠意さで事態を打開できるかの大勝負となります。
こうした事態に喜び勇んで立ち向かえなければ大乱世を仕切れません。
政治家の本当の力量が見えてくると思います。