自治体広報革命が始まっています。
(写真は、東海大学河井孝仁教授)
自治体広報の分野で革命的な変化が起きつつあることを知りました。昨晩、東京恵比寿駅近くのビルの一室で小さな講演会が開かれました。
コンピュータを使った仲間同士のやり取りとして急拡大しているフェイスブックで友人から紹介がありました。遠いので悩んだのですが参加してみました。
講師は、東海大学の広報メディア学科教授の河井孝仁さんでした。講演後名刺交換をさせていただいたら私のゼミ生が開成町役場でお世話になっていると言われてました。
河井さんの話を聞いてすぐにわかりました。私が町長時代の最後の方で採用した女子職員でした。しっかりした指針を持った優秀な職員です。
河井さんのお話しで一番印象に残ったのは、自らの弱点をきちんと伝えて初めて互いが協力し合える関係になるという言葉でした。
自治体の広報の一番いけないところは、成功したことばかりを強調するので協力しようという気になれないということだと言い切っていられました。
対住民に対しても他の自治体に対しても同じことが言えます。全てできているのなら応援しなくてもいいなという気になってしまいます。
他の自治体の方も上手く行っているのなら勝手にやればという態度が出てきてしまいます。これでは本当の住民参加も広域行政も成り立ちません。
自らの足らないところをきちんと示して互いに助け合いましょうという姿勢があって初めて本当のコミュニケーションが成り立ちます。目からうろこでした。
こうしたコミュニケーションを成り立たせるための道具としてネットの活用が大切です。ネット上の仲間を作りやり取りするフェイスブックの活用を提唱されてました。
佐賀県武雄市では、自治体職員が市の町づくりのことを自らどんどんフェイスブックで発信しているということです。1人1人が広報媒体になっているということです。
驚きでした。自治体広報は企画分野で基本的には独占しチェックを入れて発信するのが一般的です。1人1人の職員が自由に住民とやり取りするなんて斬新です。
自治体広報で先駆的な取り組みをしているところは有能な女性職員を登用していることも知りました。それも民間企業からスカウトしている事例があります。
上から目線でない女性の視点から住民に参加を呼びかけることで自治体広報の新たな展開があるのだと直感しました。男性の目線よりずっと身近です。
弱点をきちんと示すこと、ネットとりわけフェイスブックの活用、それと女性の視点を取りれる、この三つが自治体広報改革にために大切だと思いました。
河井さんらは公共コミュニケーション学会という新たな学会を来月立ち上げるということです。今すぐにできる実践的な分野です。期待できます。
開成町に勤めている河井教授の教え子にも話してみようと思います。今何を担当しているのかな…。企画広報を担当していたりして。