本当は怖い消費税廃止ポピュリズム

開成町議の山下純夫さんは毎月レポートを千軒以上の家庭に配布してます。
最新号が届きました。

目を引いたのは山下さんが提唱する開成町への防災庁誘致の記事でした。
町民の関心が高く問い合わせが続いているとのことです。

政府が防災庁を開成町に置く理由は見当たりません。
関東大地震で建物が壊れた割合が低い程度では根拠になりません。

実現の可能性ゼロなのに期待感はあるのです。
そうなれば素晴らしいという感情が関心を高めるのです。

大災害多発時代に生きる住民の不安感がそうさせるのだと想像します。
人情としてわからないわけではありません。

国の財政の根幹をなす税の話が願望によって左右されるとなると見過ごせなくなります。
れいわは消費税廃止が看板政策です。

負担なく福祉サービスを受けられればパラダイスです。
国民感情を刺激します。

毎年20数兆円の財源なくして政府は予算を組めるかは念頭に浮かびません。
借金に頼るしかないので日本は倒産の恐れが出るなんてことも思い至りません。

ただ単にこうなればいいという願望が支持を集める根拠となるのです。
実現しない幻想が力を持っているのです。

れいわの山本太郎代表が総理になれば消費税が無くなる代わりに日本国は倒産します。
国債が消化できません。

とりわけ海外の機関投資家は日本国債ノーとなります。
日銀が購入するしかなくなりますがこれは破産への道です。

2千兆円を超える個人金融資産があるから大丈夫という話があります。
国家と言えども個人の懐には手出しできませんので都市伝説です。

NHKの最新の世論調査ではれいわは2.6%で維新や共産より上です。
都市伝説の看板政策が支持を拡大しつつあります。

物価高に加え政治家の不祥事があり政治への不信感が高いことが背景にあります。
心情は理解できますが危険です。

願望に目を奪われ現状を粘り強く変えようとする努力が軽視されます。
幻想だったことに気付いた時は取り返しがつきません。