「地方の時代」を再び
トランプ大統領の脅しと妥協のサイクルはめまぐるしいです。
中国とは急転直下妥協しました。
アラブの富裕国とは破格の投資と航空機の購入の約束を取り付けてご満悦です。
トランプ大統領の本性は「もうけがすべて」であることが見えてきました。
アメリカをもう一度偉大な国にとは”稼ぐ力を取り戻す”ということです。
格差を拡大するグローバル資本主義の負の側面を是正する改革者の顔は薄れてきました。
大義なくしてしたたかなロシアを説き伏せることはできません。
プーチン大統領のごね得を許している原因です。
しかし同盟国の日本はロシアのようには振る舞えません。
アメリカの信頼関係を保ちつつ妥協の道を探るしかありません。
5月13日の日経新聞の「経済教室」の記事は興味深かったです。
大妻女子大教授の鶴幸太郎さんの解説でした。
タイトルは「トランプ革命は後戻りなし」。
一家の大黒柱であった父親(アメリカ)がもう頼るのはやめてと言い出したというのです。
鶴さんは日本は認識を新たにすることが不可欠だとしてます。
アメリカ市場に頼り輸出で発展を遂げる時代は終わり後戻りはないということです。
鶴さんは日本が目指そうとする国家の将来像が問われていると言います。
アメリカにすがって生きる時代が終わったのですから当然です。
江藤農水大臣の解任劇を眺めていて暗くなりました。
国政の劣化はとどまるところを知らないからです。
国が頼りにならないのなら地方から国の将来像を打ち出す道があります。
「地方の時代」を唱えた知事がいます。
1975年から20年間神奈川県知事を務めた長洲一二さんです。
長洲さんは革新自治体のリーダーとして地方から国を変えようとしました。
国政の体たらくを指をくわえて見ていては何も変わりません。
地方発の国家のありようを堂々と問題提起することが求められてます。
ネット時代は地方が直接世界とつながることを可能にしました。
地方発の国家像を問える時代です。