”推し活”政治学
政治の世界も推し活があります。
私が政治記者になった1985年以降で走りは小沢一郎さんです。
47歳の若き自民党幹事長の小沢さんは危機に瀕する自民党の衆院選を仕切りました。
単独過半数を守り小沢さんの剛腕神話が誕生すると同時にチルドレンも生まれました。
のちに旧民主党の代表を務めた岡田克也さんらです。
小沢さんの推し活は推される側の個性を消してしまうほど強力でした。
当時の岡田さんは全身小沢信者でした。
小沢さんの政敵の野中広務さんに食ってかかっていた姿が印象に残ってます。
小沢さんに似た剛腕スタイルは小泉純一郎さんです。
2005年の郵政選挙で郵政民営化造反議員に刺客を送り新人議員を誕生させました。
大蔵省のエリート官僚から転身した片山さつきさんが有名です。
都知事の小池百合子さんは他の選挙区から鞍替えの刺客で小泉さんの推し活を受けました。
片山さんと小池さん、ともにど派手でどこか魔性をまとってます。
小泉さんの推し活は内に秘めた女性の情念を解き放つ側面があります。
立民の野田代表の出発点は細川元総理が立ち上げた日本新党です。
早稲田の政経から松下政経塾へ入り日本新党ブームで政界に躍り出ました。
ジャーナリスト志望だったとのことです。
蓮舫さんを推す理由が見い出せます。
蓮舫さんはグラビアアイドルからキャスターへ転身してます。
蓮舫推しの背景には野田さんのジャーナリストへのあこがれが投影されているかもしれません。
国民民主の玉木代表の山尾志桜里さん推しはわかりやすいです。
東大法学部卒業の学歴が2人を近づけたことは間違いありません。
玉木さんは香川の生まれで地元の名門高校から東大法学部です。
山尾さんはキラキラの正真正銘のエリート学歴です。
田舎出身の玉木さんにとって山尾さんはきらびやかに見えたはずです。
しかし決別は殺伐としてます。
玉木さんの方から出馬を打診して結果的に切ったと報じられてます。
エリートの世界は冷酷です。