横浜市議荻原隆宏さんによる「いのち」の講義


神奈川大学まちづくり講義、ゲスト講師シリーズ15日が最終回でした。
横浜市議の荻原隆宏さんをお招きしました。

最初から座っての講義となりました。
荻原さんは昨年9月に受けた直腸がん手術の後遺症で足に障害が出ているからです。

まだ55歳と若いこともあり転移の可能性はあります。
しかし荻原さんは気負うこともなく受け止めていました。

生まれてこの方海外暮らしが長く政治の道を歩み出してからも波乱の人生です。
横浜市議2期で衆院選に挑戦して失敗、再び横浜市議に返り咲き2期目です。

そこでがん宣告、手術。
荻原さんは妻と抱き合って泣いたこともあったと告白してました。

徐々に自らの置かれている状況をあるがままに受け止めることができたとのことです。
生命力の偉大さをまじまじと感じたとのことでした。

今はがんに感謝の気持ちを抱いているということです。
人生観の転機をもたらしてくれたからです。


そんな荻原さんの眼には今の横浜市政の現状は理想に遠い姿に見えてます。
住民の意志が市長にまで届かない構造的な欠陥があるというのです。

市長と議会の多数派が手を組めば住民が望まない決定も出来てしまいます。
4年前の横浜市長選を騒がせたカジノ誘致問題が典型的な例だということです。

この時はコロナの大流行で進出が予定されていた企業が手を引きました。
この偶然が無かったら建設は強行された可能性があると話してました。

荻原さんは今の政治には哲学が欠けていると言います。
正義を重視する政治哲学を持ち政策に落とし込むことだという考えです。

私流に解釈すれば「いのち」を大切にする政治を断行することです。
そのためには横浜市は巨大過ぎるのではないかとの疑問が湧きました。

荻原さんに小さな自治体の方が正義を貫きやすいと問いました。
荻原さんもうなづいてました。


横浜市も東京都のように区の権限を強化し区議会を設ける大改革に取り組んだらどうでしょう。
荻原さんの挑戦に期待します。