大学生のまちづくり提案より4~江戸時代との融合~
神奈川大学のまちづくり講義で強調したのは歴史を今によみがえらせることです。
現代と過去との遭遇が創新=イノベーションを産むと再三にわたり語りました。
とりわけ江戸時代に着目して欲しいと要請しました。
なぜ江戸かというと明治以降の近代の歴史が行き詰まっているからです。
念頭には開成町における古民家再生の成功があります。
300年の歴史を有するかやぶき屋根の古民家は開成町のランドマークとなっています。
私の熱い語りに触発されたのでしょうか江戸の再生を目指すとのレポートがありました。
湘南の中心都市藤沢を歴史で未来に発信すると宣言してました。
「歴史文化イノベーションハブ」と位置付けるというのです。
最新デジタル技術を活かして江戸時代の藤沢宿を再現する拠点を創ろうと提案してます。
新たな建物を建てるのではなく歴史的な建造物の利用で新規ビジネスを起こすとしてます。
遊休農地をスマート農業で再生し新たなブランド農産物づくりを目指すとも書いてありました。
極めつけは江の島を「持続可能な海洋未来研究都市」へと進化させるとしてます。
海洋プラスチックごみ対策などの研究を進めることを目指します。
江戸時代の震源循環の発想を現代に生かすシンボル拠点にという考え方です。
観光地江の島の新たな可能性を探る提案です。
江戸時代より前の戦国時代の山城の復活を書いたレポートもありました。
神奈川県松田町の山すその松田氏の拠点の再生です。
逆にもっと現代に近い暮らしの復活の提案がありました。
「縁側のまち」の復活です。
昭和の時代にはまだ残っていた人々のつながりを東京で復活させようというのです。
その象徴的な場として縁側に注目していました。
縁側とは人々が気軽に集える場所というほどの意味です。
何かを教えるのも良し談笑するのも良しです。
新たな提案として朝の味噌汁提供運動を提唱してました。
大都市こそつながりの復活が急務だという危機感からだと思いました。