人口減少・少子高齢化のまち湯河原町のドタバタから見えたもの

元湯河原町議の土屋由希子さんのSNSが目に留まりました。
湯河原町の保育園建て替えの設計費をめぐるドタバタを突いてました。

8月1日付の朝日新聞で確認すると目を疑う内容でした。
2階建ての設計提案を急きょ3階建てに変更し設計費が総額3879万円で1.7倍となったというものです。

総建築費は5億円から7億円に増額です。
議会の反発で2階建てで設計がやり直しになりました。

土屋さんは豪華な園舎の建て替えよりも保育士の待遇改善の方が優先課題という指摘でした。
保育士の待遇が保育士流失の要因になっているとの見方です。

待遇改善は町長が決断すればできます。
ただし問題解決とはなりません。

給与を多少上げても保育士が確保できるかは不透明です。
他の職種との給与バランスも考慮しないといけません。

保育士がいるかという根本問題があります。
都市部でも確保に手を焼いているのが実情です。

私は湯河原町の保育園者建て替えをめぐるドタバタを別次元で捉えてます。
町と議会の2元代表制が機能しているかという観点です。

人口減少・少子高齢化の流れが確定している中で公共施設の建設は慎重でなければなりません。
人件費や資材の高騰もありますのでなおさらです。

行政の立案能力と議会のチェック能力が問われています。
行政は根拠を詳細に説明し議会は内容を理解し問題点を指摘しなければなりません。

湯河原町の対応はこの点ではなはだ不十分でした。
設計変更がなぜ必要なのか議論する時間すら与えないのは論外です。

老朽化した園舎は改修ではなく新設という結論が出てます。
議会は町と共同責任者であるという自覚が求められます。

議会は町の手続きを責めるだけでなく問題点を洗い出し徹底議論が大切です。
議会にその力量があるのか問われていることを忘れてはなりません。

2028年4月の開園時期は変更ないと報じられてます。
私は時期にこだわるより納得できる結論を得ることの方が大切だと思います。

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