徳島県上勝町のまちづくり革命

24日25日と母の通夜と告別式でした。
昨日になってようやく落ち着きましたので新聞記事を読みなおしました。

24日の日経新聞のコラムが出色でした。
私の町長時代に脚光を浴びていたまちづくりが書かれていました。

徳島県の山間の町、上勝町の「いろどり」と名付けられた「はっぱビジネス」です。
山間地に生えるモミジなどの葉っぱを大阪などに送りビジネスにした物語です。

はっぱを採取するのが高齢のおばあちゃんたちというのが売りでした。
上勝町ではたかが葉っぱですが消費地に送られれば料理のつまとして珍重されます。

上勝町は葉っぱの持つ付加価値に着目してスモールビジネスとして育て上げて上げました。
見事な着想です。

この成功実例は町に活気をもたらし新たな挑戦への道を開きました。
徹底したごみの分別収集でごみゼロのまちとして歩み出したのです。

今や世界から視察がひっきりなしだということです。
環境重視のまちづくりの姿勢に共感する若者の移住をもたらしているとのことです。

コラムは次のように結んでいます。
「いろどりの成功が地域にやってみようの機運を生んで新しいものに抵抗がなくなったといわれる。」

スモールビジネスのひとつの成功実例が挑戦の気風を育みまちづくり革命をもたらしました。
最良のまちづくりモデルです。

第一歩を踏み出した方は農協職員の方です。
葉っぱと語呂合わせができる8月8日に旅立ったとのことです。

田舎の山間の地での挑戦にとって最大の障害は守旧の気質です。
変えたくないという抵抗が新しい取り組みの行く手を阻みます。

開拓者の農協職員の方は逃げませんでした。
根気よく説得して一人また一人と味方を増やしたということです。

衰退するまちに活気を取り戻したいという高い志を胸に秘めての地道な歩みです。
この忍耐力が大輪の花を咲かせる原動力となりました。

一緒にともに歩む謙虚さが心を開かせたのだと思います。
まちづくりに関わる全ての者の教訓です。

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