地球規模の熱中症時代に立ち向かう
35度以上の猛暑が平年並みに思えるような今年の夏でした。
7日付の日経の「科学の扉」の記事は読ませました。
体温を越える高温がいかに危険か理解できました。
物理学の基本的な知識があればすぐにわかります。
熱は高い方から低い方へと流れます。
体外の気温が高ければ暑さは肉体に注ぎ体温が下がりません。
厄介者は湿度で暑くて湿度が高いと肉体を苦しめます。
汗が蒸発しないからです。
汗をかけば水分が蒸発しその気化熱で身体を冷やします。
湿度が高いと水分がまとわりついて汗の蒸発を難しくしてしまいます。
寝苦しい夜熱中症になる原理はこれです。
温暖化は人間の体温を下げる最強の機能の汗までをも奪おうとしてます。
夏に野外で作業している方がダウンみたいな服を着ているのを見かけます。
服の中で小型の扇風機が回ることで汗を蒸発させる効果を期待しているのだと気づきました。
ただし扇風機が回れば良いという訳ではありません。
蒸し暑い中で扇風機を回すだけだと熱風を身体に当てるだけになる可能性があります。
熱中症対策の基本はエアコンだということになります。
費用が高くエアコン設置をためらったり電気代が気になってつけない人もいます。
公共施設を利用して涼む”クールシェア”を環境省が進めてます。
エアコンの効いている公共施設の入り口にプチ休憩を促す看板を見かけるようになりました。
樹木で日陰を作ることや打ち水といった伝統的なやり方だけでは手に負えません。
”クールシェア”に知恵を絞る時代になりました。
日本より経済状態が厳しいインドやアフリカなど熱帯地帯に住む人にとっては死活問題です。
40億人が許容限度を超える夏の暑さに直面するとのことです。
二酸化炭素を排出し続ける人類の自業自得とはいえ由々しき問題です。
魔法のような一手はなくきめ細く対応しなければなりません。
日本でまず熱中症対策の成功モデルを確立したいものです。
熱帯諸国への国際貢献にもつながります。