第2の谷垣総裁を選ぶ総裁選

今回の自民党総裁選を内向きと批判的に語るマスコミの論調があります。
現実を見ない理想論に過ぎません。

衆参両院で与党が過半数割れしている中で自民独自で尖がれません。
なにひとつ法案が通らなくなります。

自民党は比較第一党に過ぎないのです。
半分野党という表現を使っても良いかもしれません。

内向きにならざるを得ないのです。
身勝手な主張はできない環境にあることを見なくてはなりません。

自民党の支持基盤が弱体化していることは党員数の減少にも表れています。
昨年より13%減り91万人と報じられてます。

逆境にある自民党の火中の栗を拾うトップは誰が妥当なのか決めるのが今回の総裁選です。
2009年9月自民党が下野した時の総裁選が参考になります。

民主党政権の誕生を許した苦境からの脱出を谷垣禎一総裁に託しました。
幅広く意見を聞きまとめるタイプでした。

自民党の現状を救うモデルと言えます。
小泉陣営が仕掛けた小泉農水大臣を賞賛するメールの例文に谷垣さんの名前がありました。

谷垣総裁のように「みんなでやろうぜ!」。
小泉陣営が谷垣元総裁に注目しているところはさすがです。

ただし小泉さんを谷垣タイプに見立てているのは首をかしげます。
党内を融和に導く最も大切な要素は経験であって小泉さんのような青さではありません。

私はいきなり連立政権の拡大は無理だと見てます。
政策ごとに協議を重ねながら連立拡大を模索するのが常道だと思います。

自民党が下野した時に谷垣総裁を選んだ時のように協調路線の総裁を選ぶのが無難です。
結論を言えば林官房長官が5人の中で谷垣スタイルにもっとも近いと思います。

林さんの最大の弱点は知名度が劣り党員投票に懸念があるところです。
第1回目の投票でどこまで党員票の上積みを図れるかです。

2着までに入り決選投票に残れれば相手が小泉さんでも高市さんでも勝負できると思います。
信頼感が評価されて林総裁の実現性は格段に上がるはずです。