公明の連立政権離脱をもたらした原因を探る
高市新総裁の誕生を市場は歓迎しました。
6日、日経平均株価が4.8%上昇し4万7944円の最高値をつけました。
停滞感が渦巻く政治情勢の中で市場は刷新感を欲していました。
高市新総裁にうっとうしさが晴れるかのような印象を多くの国民が持った反映だと思います。
しかし市場は気まぐれです。
公明党が連立離脱し3連休明けの東京市場は暴落ではないでしょうか。
自民党にとって長年連れ添ってきた伴侶的存在の離脱は衝撃です。
26年の連立政権で経年劣化がじわじわと進みついに我慢の限界を超えた感じです。
高市新総裁、急転直下の試練です。
多くの自民党の国会議員が公明票を期待して選挙してます。
確実な固定票が飛ぶわけです。
落選の不安感が渦巻くと党内はざわつき高市総裁の求心力にも影響があります。
公明党の立党の原点は大衆の中へ、平和ときれいな政治です。
この原点を考えると長きにわたり自民党と連立を組めたこと自体が奇跡です。
1999年10月に自民党との連立に踏み切りました。
野中広務さんら地べたから這い上がった実力者による根回しのたまものです。
現在の自民党は世襲議員の天下で縁の下で仕事ができる政治家が見当たりません。
他者の気持ちを汲む配慮が行き届きません。
自民と公明の連立交渉の決裂はここに原因の一端があります。
高市さんの周りには苦労人が少ないです。
旧安倍派の裏金大物議員の萩生田光一さんを幹事長代行に就けました。
公明党を刺激したのは間違いありません。
高市さんに練れた軍師がいたなら極秘に調整したはずです。
公明党の態度がかたくなならば起用を見送ることもあり得ました。
高市さんとしては党内向けに姿勢を見せることに重きを置いたのだと思います。
政治とカネの問題を甘くみて手ひどいしっぺ返しをくらう格好の事例となりました。
高揚感に包まれた高市丸の船出は一気に先行きの見えない航海となりました。
自民党の単独少数政権という危機的事態もありえます。