二宮尊徳の譲道(じょうどう;ゆずること)と政治

私たちの地域の偉人、二宮金次郎こと二宮尊徳は譲ることの大切さを重視してます。
尊徳が提唱した四つの原則があります。

至誠、勤労、分度、推譲。
ま心を込めて、働く、生活の節度を保つ、余剰が出来たら社会に還元するという意味です。

最後が譲るであることに注意しなければなりません。
譲ることで社会は回ると考えていました。

尊徳は経済社会について論じたのですが政治の世界についても通用します。
譲ることで回ります。

昨今は俺が俺がの政治があまりに強くて譲る政治を観ることがありません。
高市新総裁体制もふたを開けてみると麻生さんのひとり天下のごとくです。

器としてできない相談なのでしょうが麻生さんが巧妙に敗者を抱えたとしたらどうでしょう。
さすがということになり麻生さんの存在感は増すことになるでしょう。

譲ることは丸く収めるにとどまらないということです。
政治的な力量を増したければ譲れなければなりません。

今回の総裁選で林官房長官は善戦はしたものの決選投票に残れませんでした。
党員投票が伸びなかったのがいちばんの原因ですがもうひとつ原因があるとあると思います。

旧岸田派で一緒だった上川陽子さんが小泉さんに逃げたのは譲道不足だったと見てます。
先輩の立て方に足らざるところがありいざという時に逃げられたと思います。

総理総裁になりたいという欲望が走ってしまうと譲ることを忘れてしまいます。
しかしそうした振る舞いでポストが遠のくとしたらむなしいです。

譲る政治を実行するには無欲でなければなりません。
政治の政界で無欲ほど強いものはありません。

自分が上に立とうという意思が希薄で譲りまくったとしたらどうでしょう。
葬り去られるどころか一目も二目も置かれる実力者になります。

そうした政治家の典型が野中広務さんです。
国政デビューが50代後半と遅かったためポストへの執着がありません。

常に正論を吐けます。
実力者の階段を自ずと上ることにつながりました。