酒匂川流域を新たな治山治水の在り方を示すお手本としよう!

橋脚が川に沈んで折れた十文字橋

(写真は2007年9月 酒匂川に架かる十文字橋の落橋の様子 タウンニュースより)

台風8号が日本を襲っています。記録的という言葉がこれだけ繰り返されると記録的ではなく当たり前の事象と捉えなければなりません。

長野県南木曽町で時間雨量100ミリ近くの「記録的」な豪雨があり土砂崩れが起こり4人が土砂に飲み込まれ一人の子供が亡くなりました。

時間雨量100ミリという豪雨は、「記録的」ではなく、いつ発生してもおかしくない目安となってしまいました。発想の転換が必要です。

昨日の神奈川大学の地域政治論で災害について話しました。地域が取り組まなければならない重要なテーマとして治山治水が急浮上していると話しました。

神奈川県西部、酒匂川流域を対象に話しを進めました。治水は、流域全体で捉えなければなりません。しかし一体として取り組む体制にはなっていません。

市町は各行政区域の範囲に目が向きます。神奈川県が管理の主役ですが上流部は、静岡県域になっていて、連携はまだまだ万全ではありません。

治山も治水と同じ問題を抱えています。更に厄介なのは、治山は、林業の在り方とも密接不可分で単純に災害対策としてだけでは捉え切れません。

酒匂川流域は、二つの県にまたがっています。富士、箱根という日本を代表する世界的な観光地を抱え経済的にも重要地域です。

しかも富士山が世界遺産に登録されました。地域全体で自然環境を保全しながら国際観光を振興して行くという難問を抱えています。

国が直接前面に出て酒匂川流域の管理になぜ乗り出さないかが不思議でなりません。国管理の一級河川に格上げすることは災害対策だけでなく総合的に見て当然です。

時間雨量100ミリが豪雨の目安になろうとしている今日、酒匂川流域に豪雨が襲って来れば土砂崩れが流域各地域で発生し甚大な被害を引き起こします。

既に2010年9月には流域の静岡県小山町で大きな土砂崩れが発生しました。2007年9月には豪雨により酒匂川に架かる十文字橋が落橋しました。

酒匂川流域は、神奈川県の心臓部、横浜、川崎地域に飲料水を送っている地域です。土砂崩れによる土砂が下流部まで流れ出し取水ができなくなれば大問題です。

治山治水の在り方を根本から再検討する時期になっています。流域全体が一つにまとまり対応することがイロハのイです。それだけでは不十分です。

飲料水の消費地でもある横浜、川崎も一緒になって取り組むべき課題、神奈川県全体の課題です。それと何より国が乗り出し支援を強化することが不可欠です。

きちんとした体制を整え治山治水に総力を挙げることができれば、酒匂川流域の地域は、新たな治山治水の在り方を示すお手本になると確信します。