平和共存、仲良くすることが最高の安全保障

12日中国の周恩来元総理の日本留学先のひとつである東京千代田区で記念碑が建立されました。
千代田区日中友好協会の主催で式典が開かれました。


その後水道橋の周恩来記念資料室で少人数の懇談会がありました。
周元総理の日本留学時代の足跡を追いかけている王敏法政大学名誉教授からの案内でした。


王敏さんは日本政府からこのほど叙勲を受けました。
足柄の歴史再発見クラブの初代会長の大脇良夫さんから教えてもらいました。


王敏さんは日中文化交流の研究者で治水神禹王(うおう)の探求でも知られてます。
酒匂川の治水の難所に建つ南足柄市大口の福澤神社の守り神は中国の治水神禹王です。

王敏さんは1972年の日中国交正常化後の初の中国人留学生です。
日中関係が蜜月の時代に留学を果たし著名な研究者となった今日中関係冬の時代を歩んでいます。

王敏さんは「漢字文化圏」という視点から日中関係を捉えています。
中国と日本は同じ仲間となります。

しかし現在の日中関係はそうした穏やかな関係とはほど遠いです。
それでも一貫して中国と日本の文化のつながりを追求されている姿勢には敬服します。


周元総理のめいや周元総理研究の第一人者らと1時間ほど懇談することができました。
意外だったのは習近平主席が周元総理を高く評価していることでした。

日本で習主席は新中国の建国者毛沢東元主席への崇拝一辺倒のように報じられてます。
そうした報道は強権のイメージを際立たせ日中双方の溝を深くする要因となってます。

日中国交正常化の立役者だった周元総理を別格に評価しているとなると話は違います。
日中関係改善の糸口として活かせます。

日中関係がけんのんな関係にある今こそ周元総理に光を当て直すことは価値あります。
みんな仲良く、平和共存の強力な推進者だったからです。

王敏さんと周恩来記念資料室の役割は大きいと思いました。
日本と中国の関係を少しでも改善するための小さくても大切な拠点になれます。