子ども相手に話すことがいちばんの話し方の鍛錬

「智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。」
言わずと知れた文豪夏目漱石の小説の一節です。

あちらを立てればこちら立たず、世渡りのもどかしさを言い尽くしてます。
この名言は話し方にそのまま当てはまります。

難しく話そうとすると相手が身構え受け狙いが過ぎると中身がずさんになります。
無理やり説得しようとすると空回りします。

話すことを商売にしている人たちは日々鍛錬を重ねているはずです。
話すことは政治家にとっても極めて重要な技量ですので政治家も訓練が必要です。

私の体験上最も有効なトレーニングは子ども相手に話すことです。
話す技量が確実に磨かれます。

子ども相手に難しい話をしても相手にされません。
小難しい用語を用いてけむに巻くことは不可能です。

かといって受けようと妙にくだけてしまうと中身がスカスカになります。
ましてや上から目線で説得しても反発を招くだけです。

昨日1年ぶりに開成南小学校で出前授業の先生を務めました。
町長時代の経験があるので大丈夫と思いきや難しいです。

中身を詰め過ぎて70分間の時間配分がつたなかったです。
最後が駆け足になってしまいました。

コツは心得ているつもりです。
ゆっくり話すことです。

早口は小難しさに走る落とし穴です。
ゆっくり話すことで子どもたちと同じ目線に立つ心構えができます。

次は問いかけることです。
一方的に話すのではなくときおり子どもたちに質問してみることと効果的です。

テレビでもバラエティー番組で突然クイズコーナーがあるのと一緒です。
子どもたちの関心を引きます。

最後はかなり難しいです。
面白くさせるためユーモアが必要です。

話しの中に織り交ぜることができれば完璧なのですがそう簡単には行きません。
政治家の皆さん子ども相手に話をして技量を磨いてみてはどうでしょうか。