天然自然の拡大と人工自然の管理強化

二宮金次郎は自然をひとまとめにはしてません。
「天道」と「人道」に分けてます。

天道の自然はいわゆる天然の自然です。
人道で自然を手なずけ人工の自然にしないと農業は成立しません。

注意しなければならないのは人の手が入っているのに自然だと勘違いすることです。
「里山の自然を守ろう」と聞くと素晴らしいと思うでしょう。

これは矛盾に満ちた言葉です。
「里山」は人の手が入って管理されていて安定が保たれています。

私たちの周辺で人々の暮らしに潤いを与えてる”自然”とは錯覚に過ぎません。
冒頭で言うところの「天道」天然の自然は山奥深く入らなければ見れません。

しかし人口減少と高齢化の急展開で人工の自然が危うくなりました。
天然自然への揺り戻し現象が起きていると考えてよいです。

イノシシ、シカ、クマの出没。
天然の自然化の進展のサインだと思います。

天然エリアと人工自然エリアの仕切り直しが必要です。
人口減少で天然に委ねるエリアの拡大は不可避です。

600億の森林環境税だけでは財源不足です。
スギ花粉症対策と合わせて人工林エリアの天然林化を急ぐための税源確保が不可欠です

一方で人工自然エリアは管理強化が求められます。
ここを草ぼうぼうにしているようでは鳥獣の住処になってしまいます。

市街地における公園はもとより空き地から一般住宅の庭まで管理強化が不可欠です。
空き家対策はいっそう重要になってきました。

水田に隣接する我が家も生い茂っていた雑木の伐採を進めてます。
小さな取り組みですが軽視はできません。

国民運動というと大げさに聞こえますが自分の庭の管理は自分でが原則です。
できないのならば行政が援助するなど別の仕組みが必要になってきました。