安青錦は現代の二宮金次郎!
大相撲九州場所、安青錦の15日間、背筋がしゃんと伸びる思いでした。
退路を断ち精進した結果が大関昇進への道を開きました。
優勝インタビューで上を目指す意思を満天下に示しました。
精進を重ねるとの決意からだと思います。
2022年ロシアによるウクライナ侵攻を前に相撲の道を進むため来日しました。
祖国に残る家族のことを思うとまさに10代の究極の決断です。
安青錦のあくまでもひたむきに努力する精神力の源にはこの決断があるはずです。
両親や送り出してくれたウクライナの人たちにみっともない姿は断じて見せられません。
優勝決定戦で敗れた豊昇龍はモンゴルから来日です。
最初はレスリング選手を目指し途中から相撲の世界へ。
豊かな才能の持ち主であること含めてほぼ同じ道のりです。
異なるのは祖国の置かれた状況です。
ウクライナはロシアのミサイルにさらされてます。
緊迫度が違い過ぎます。
この境遇の差が今度の勝負に表れたと私は思ってます。
自分のために勝つのと自分だけでなく祖国のために勝つのとの微妙な差です。
安青錦は兵庫の報徳学園相撲部でトレーニングしたとウィキペディアに書かれてました。
ここから先は妄想です。
報徳学園の教育の中心にあるのは二宮金次郎です。
「報徳」は二宮金次郎の教えを表す言葉です。

安青錦の姿と薪を背負って本を読む二宮金次郎の姿が重なりました。
二宮金次郎像は厳しい環境の耐えて自らを磨き上げるシンボルです。
戦前は国に尽くす純粋な精神を促す象徴にもされました。
しかし国を愛すこと自体は悪ではなく国家が強制することが間違っているだけです。
安青錦が示した精神は本来の二宮金次郎精神です。
あくまでも自発的に自分のためと同時に祖国のために刻苦勉励をいとわない姿です。
日本人の忘れ物を見せてくれてます。
21歳の青年に学ぶところ大です。

