基金1千億で原発再稼働容認

新潟県の花角知事が柏崎刈羽原発6号機の再稼働を認めました。
3・11事故以降で東日本の原発再稼働は最初です。

新潟県民の意向がほぼ拮抗している中での決断でした。
AIの進展に伴う電力不足と円安による原油高へ対応するためという理由はもちろんあります。

それと同程度に決断に影響したのは東電が新潟県に拠出する基金だと推測します。
金額は1千億円と報じられてます。

新潟県の一般会計総額は1兆2600億円ですので1割に満たない金額です。
私は安売りだと感じました。

原発電力は首都圏に送られてます。
新潟県民は危険だけを背負わされ続けて来たので金額の上乗せがあっても良いです。

最低でも3千億円。
花角知事は物分かりが良すぎます。

原発問題は悩ましいです。
電力不足は嫌ですし料金は安い方がいいに決まってますが危険を背負うのは勘弁です。

絶対矛盾の極地といえる難問です。
加えて原発を動かす限りゴミが出ますがその処分方法はありません。

地震国の日本に最終処分できる適地があると考えること自体楽観です。
視たくない事実に覆いをかぶせて利便性のみを追求してきたとえいます。

3・11東日本大震災はそうした欺まんを明るみにさらしました。
それでも脱原発への歩みは確定しないどころか逆風にさらされてます。

永田町を席巻する勢いだった国民民主党は再稼働はおろか新増設まで政府に迫りました。
電力各社の労組が支持基盤であることが背景にあります。

現実的選択は安全が確保されたと原子力安全保安院が認めた原発の再稼働に留めることです。
新増設まで一気に突き進むことは3・11の惨状を無視した暴挙です。

3・11原発事故の被災者への冒とくです。
肝に銘じなければなりません。