2度と中国と戦争をしないために
私は軍人だった父から旧満州(現中国東北部)の話を聞いて育ちました。
ソ満国境(=旧ソビエトと旧満州の国境のこと)なる言葉が身近に感じられるほどでした。
大学の第2外国語は中国語でした。
幼少期からの影響のせいです。

1981年5月3日に結婚式を挙げ新婚旅行先は中国でした。
北京、上海、蘇州を回りました。
現在の発展した姿とは雲泥の貧しさでした。
万里の長城近くのトイレは仕切りがありませんでした。
NHKの政治記者時代に要人の訪中に何度も同行しました。
町長になって神奈川県と遼寧省が友好都市の関係で訪中したことがあります。

足柄の歴史再発見クラブで治水神禹王(うおう)の存在を知りました。
地元を流れる河川の守り神が中国の治水神だとは…、青天のへきれきでした。

仲間と禹王の故郷を2度訪ねました。
開成町で2015年に禹王をテーマに国際学会を開催しました。
21世紀になり二宮金次郎の教えが中国で評価が高まりました。
2018年国際学会が開かれた折に訪中しました。
これだけ中国との接点を持ち続けてきましたが近くて遠い国です。
中国共産党の一党支配による強権政治がいちばんの原因です。
自由さがあるかどうかはその国に対し親しみを感じるかどうかの決定的要因だと思います。
かといって近くて遠いままで良いとは思ってません。
意を決して中国ともう一度近づく努力をしないといけないと思います。
それは2度と中国と戦争をしてはならないからです。
その大義を前面に打ち出さない限り本当の日中関係の改善は見えません。
元内閣官房長官の野中広務さんに薫陶を受けた者としての責務です。
新たな民間交流のテーマを探ります。
好き嫌いの感情を越えて進む必要があります。

