(未来農林事業開発研究会HP http://www.mirai-norin.com/)

昨日、東京浜松町の東京都立産業貿易センターで開かれた「未来農林事業開発研究会」に参加しました。新技術の紹介をしている技術経営研究センターの主催でした。

内容も参加者もレベルが高いのに驚きました。どんぐりアカデミーを一緒に取り組んでいる富士ゼロックスOBの石原和憲さんに紹介していただきました。

二十数人の小さな研究会でした。午後1時半から4時まで二つの分野の発表がありました。土壌の話しと障害者による植物工場の話しでした。

来年、2015年が国際土壌年だということを始めて知りました。人間の生存を支える植物は土から生まれ出ます。しかし、その土壌についての関心は薄いです。

乾燥や雨によって土壌の浸食が進んでいる地域が世界的に拡大しています。土壌は地域によって性質が異なるために地域に会った対応をすることが大切です。

国連のFAO(食料農業機関)が土壌の現状にもっと関心を持って欲しいと啓発するために2015年を国際土壌年としたということでした。

極めて地味な話です。しかしとても大切な話だと思いました。日本は土壌の研究データの蓄積が進んでいて世界トップクラスの研究水準だということです。

日本は土壌が豊かであるためにアメリカなどに比べて土壌保全の取り組みが弱いと言われていました。学校教育で土壌を扱う教科がはっきりしてません。

土壌は、炭素を吸収するいわば貯蔵庫になっていて豊かな土壌を育て炭素の貯蔵量を増やせば地球温暖化の解決にも役立つということでした。目からうろこです。

土壌の大切さ、再認識する講座でした。講師の農業環境技術研究所の大倉利明さんは、神奈川県西部の土壌も研究されたことがあると言われていました。

もう一つの講座は、佐賀県武雄市の植物工場、「やさい工房アンスリー武雄」の経営指導し、ご自身も群馬で野菜工場を運営している大山敏雄さんが講師でした。

完全密閉型で人工の光で育てる方式です。障害者が就業して野菜の生産をしています。十数人の障害者の人件費は補助金が出ますのでかかりません。

工場の建設費が2億5千万円かかりました。補助はもらわずオーナーが調達したということでした。事業を息子さんに譲り植物工場に挑戦されたということでした。

腎臓病食として使われるカリウム含有量を低くしたレタスを栽培しています。高く売れますので経営を助けます。温度を20度に保つなど管理がかなり厳密です。

障害者にドアの開閉の徹底などを指導するのがかなり手間がかかるということでした。管理指導は、健常な高齢者の方が担当されています。

障害者と高齢者のコラボで運営し雇用を生み出す新たなモデルです。販路は、オーナー自らが開拓されているということでした。情熱がすごいと思いました。

土壌の話しも植物工場の話しも大変に参考になりました。地味な話でも大切なことは大切です。社会貢献事業を興すには創業者の情熱が不可欠なことも判りました。

休み時間に見覚えのある方から声をかけられました。東大名誉教授で宇宙工学の第一人者の林友直さんでした。開成町に来られたことがあります。

酒匂川の治水の話しに関心を持たれ説明させていただいたことがあります。林さんも参加されている研究会ですからレベルが高いはずだと思いました。