松下政経塾の時代

戦後日本の高度経済成長を支えた伝説的経営者の松下幸之助さん。
政治家を育てようと一念発起して立ち上げたのが松下政経塾です。

天上の松下さんわが世の春を愉しんでいるかもしれません。
高市総理も野田代表も塾生です。
野田代表は1期生、高市総理は5期生。
総理と野党第一党のトップが塾生ということは現代日本政治は松下政経塾の時代です。
松下政経塾の果たした役割は確かにあります。
政治に関心を持ちつつも地盤や看板やカバンがない人財の登竜門となりました。
政経塾ブランドをまとうことで箔が付き政治家デビューを後押ししました。
政治家のすそ野を広げました。
松下政経塾スタイルが確立しました。
達者な演説と派手な立ち振る舞いです。
街頭での演説を政治活動の主役のひとつに押し上げた気がします。
しかし落とし穴があります。
街頭活動に頼るということは地域に根差した組織力が足らないことと裏腹です。
理想は両面が必要です。
話を元に戻します。
松下政経塾の派手目なパフォーマンスを売りにする政治は風を起こしました。
国地方を問わず松下政経塾出身者の政治家が輩出し一世を風靡しました。
野田さんが総理に就任した2011年時点で松下政経塾出身であることにもっと注目すべきでした。
現在は野田さんは野党第一党の党首に返り咲き後輩の高市さんが日本国総理となったわけです。
松下政経塾政治が完全に花開いたといってよいです。
ハンドリングが気になるところです。
町長経験者の私としては地に足が着いた政治感覚が乏しいのではないかと懸念してます。
地盤看板カバンなしに政界に躍り出た割には地べたを知っている政治家特有のにおいがしません。
空中戦の政治がばっこしないことを願います。

