酒匂川流域自然エネルギー研究開発協議会、正念場の真夏です。
酒匂川流域自然エネルギー研究開発協議会でまとめた提言を南足柄市、開成町に説明しました。17日に神奈川県に対して行ったものと同じ内容です。
小さな植物工場の提案、開成町の瀬戸酒造の再生を核に農業の六次産業化、薬草生産への挑戦、新型合板CLTによる林業の再生、グリーン産業の育成です。
南足柄市は副市長と担当部長、開成町は、府川町長と副町長が我々の提案に耳を傾けてくれました。大変に興味を持ってもらったと思いました。
次は実現に向けてどう行動を起こすかです。我々、民間が原動力となって県も含めて歯車を回し行政の後押しを促していくことがまず必要です。
私は、一民間人となって行政を動かす体験をしています。初めてのことです。町長としての経験を以てしても行政を動かすのは容易ではないです。
行政はリスクを取る姿勢を示すことはめったにありません。責任を問われることを極端に嫌います。いくら良い提案をしても止まってしまいがちです。
こうした一般的な状況を突き抜けるためには行政幹部の理解が不可欠と考えて情熱を込めて説明しているところです。功を奏すると信じます。
トップの意識がリスクを取る姿勢に変われば行政は変わります。リスクを取るということは最終責任を負う気概を示すということです。
そうすればスタッフ、特にやる気のあるスタッフが動き出します。行政が動くということは民間にとって大変に力強い援軍です。
我々の提案していることは地域活性化の提案です。半分は社会貢献といえる内容です。本来ならば行政が直接手掛けてもおかしくないものです。
しかし、現状では、行政が積極的に動くことを期待できません。ならば民間側が動いて行政を刺激し、行政を巻き込んだ動きへと展開して行こうとしています。
行政には、我々の地域活性化に賭ける思いを受け止めてもらい石橋を叩いても渡らないと言われる体質を刷新してもらいたいと心底より願っています。
神奈川県西部地域の勢いは人口に象徴的に表れているようにマイナス基調です。仮に人口が減少しても活力ある姿を示そうと今こそ動くのが行政であるはずです。
この秋の臨時国会で地域再生法案が成立し、またもや、地方に対する大盤振る舞いの政治が行われようとしています。備えないと振り回されます。
備えとは自らの地域に適合した明確な地域活性化ビジョンを持ち合わせていることです。手の内が空っぽでは国が繰り出す机上の空論に踊らされます。
行政がしっかりしないとなりません。国の政策を上手に使いもらうものはもらいながら無理な踊り方はしないというしたたかさが不可欠です。
我々の提案は、県西地域活性化の総合的なビジョンの一つです。こうした具体の提案を持っていれば右往左往する危険性は低下します。
そして行政がこの提案を真に受け止めて動いてもらえば国の主導ではなく地域が主体となって地域活性化に踏み出すことができます。正念場の真夏です。