足柄の歴史再発見クラブの暑気払い

画像 196

(写真は、南足柄市福沢神社境内にある文命碑)

昨晩は、足柄の歴史再発見クラブの暑気払いがありました。佐久間俊治会長ら11人の参加で和気あいあいと楽しいひと時を過ごしました。

私は、この郷土史研究会の活動は、超一級だと思ってます。1707年に発生した富士山の宝永大噴火の歴史を調べ直して行くことから活動が始まりました。

噴火300年の節目の年、2007年に『富士山と酒匂川』という小学生向けの副読本にまとめられました。内容の充実ぶりは半端ではありません。

このとりまとめ作業の中から、中国の治水神禹王(文命)が酒匂川の治水の要衝に建てられた神社の守り神であることを再発見しました。

ここからは怒涛の展開でした。2010年11月には全国に散在している治水神禹王の遺跡の研究者を集めて「禹王(文命)文化祭り」を開催しました。

500人の参加者で大成功でした。禹王サミットは、尾瀬の群馬県片品村、高松に続いて今年の10月に広島市で第4回禹王サミットが開かれます。

禹王は、紀元前2070年に設立された中国最初の王朝、夏の初代皇帝で黄河の治水に多大な功績があった人物です。中国や台湾に遺跡がたくさんあります。

禹王の生まれ故郷だと言われる中国河南省の禹王研究者との交流が始まっています。足柄の郷土史研究から中国との文化交流へと拡大中です。

そして来年2015年5月に足柄の歴史再発見クラブが中心となって東アジア文化交渉学会という国際学会を開成町で開催するため準備を始めました。

中国や香港、台湾、韓国から60人ほど研究者が来られます。この場で治水神禹王研究の成果を発表できれば足柄の歴史再発見クラブの名前が国際的になります。

なぜこれほど大きな成果を上げることができるのか私自身も驚いています。やはり根本は人だと思います。熱心な研究者の集まりです。

初代会長で現在顧問の大脇良夫さんは、民間企業の出身です。郷土史研究はアマチュアでした。しかし今や日本で一番禹王のことを知っている研究者です。

大脇さんの知的探求心に引っ張られました。大脇さんは、全国の治水神禹王の研究者に呼びかけて「全国治水神禹王研究会」を立ち上げ初代会長になっています。

それともう一つ人の和です。二代目の会長の佐久間俊治さんが全体を柔らかくまとめられています。佐久間さんも民間企業の出身です。

活動的でありながら人の和も大切にする組織となっています。現役の高校の先生や郷土史愛好家も楽しみながら活動しているのが良くわかります。

自分自身が楽しくて世の中のために役立つ活動を行うのは喜びです。この喜びを一度味わった方々の連帯感は、無理がなく長続きします。

町行政が、足柄の歴史再発見クラブのイベント開催について会場費の免除など積極的に支援を続けていることもクラブの活動を支えています。

足柄の歴史再発見クラブは来年で10年目を迎えます。活動範囲は、国際的になっています。楽しく世のためにを合言葉に前進して欲しいです。