測量によって大陸が動いていることを実証する。
(画像は、大陸移動説を示す地図 ウィキペディアより)
高校の地学で大陸移動説という話を聞いたことを覚えています。2億2千万年ほど前の地球はパンゲアという巨大な一つの大陸が存在していました。
その大陸が分裂し移動して現在のユーラシア大陸、アフリカ大陸、南北アメリカ大陸、オーストラリア大陸、南極大陸となったという説です。
本当にそうなのと誰もが思ったはずです。その説を学説として証明したのがプレートテクトニクス理論です。地震発生のメカニズムとしても用いられます。
地球の表面は厚さ100キロほどのプレートと呼ばれる岩盤で出来ておりその岩盤が地球内部のマントルと呼ばれる高温の液体の対流のエネルギーで移動するというのです。
移動するのは、大陸だけではありません。神奈川県の丹沢山塊や静岡県の伊豆半島も海のかなたからやってきて日本列島に激突して現在の姿になったということです。
では実際に動いている姿を実証できるかということです。最先端の測量技術を活用すればできるというのです。ワクワクしてきます。
20日に大井町の相和小学校で東大名誉教授で測量学の分野で世界的な権威でもある村井俊治さんの特別授業が開催されます。
授業の原稿を見せてもらいました。村井先生を紹介してくれた元ソキアの井上三男さんが持ってきてくれました。パソコンの画像にまとめられていました。
例えば日本とハワイを例にとってみます。地球からはるか離れた星からの電波を日本とハワイでキャッチしてその時間のずれを計測します。
光の速度とそのずれの時間をかけ合わせれば距離になります。これを毎年正確に計測すれば近づいているのか離れているのかが実証できます。
実際、茨城県筑波とハワイの電波望遠鏡で電波をキャッチして計測しています。その結果は、毎年6センチ近づいているということです。
10万年で日本とハワイは合体というか衝突する計算になります。地球は生きていて絶え間なく動いていることがイメージできます。
村井先生は、GPSを活用して日本の地表面の動きを徹底して追いかけています。一定方向に異常な動きを示すことがあることを突き止めました。
その異常な動きがあった後、半年以内に地震が発生する確率が高いというのが村井先生の実証による地震予測の考え方です。
最新の調査ですと神奈川県西部も安閑としていられない異常な動きが出ているということです。20日の特別授業で先生の話しをじっくり聞いてみようと思います。
測るという技術は大陸移動説という壮大な理論の実証にも使えますし、地震が起こるかどうかの予測にも応用ができます。面白いです。