神奈川大学の後期の講義始まりました。

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8月の初めの試験の論文の採点、結構しんどかったです。時々孫君の顔を見ながらやっていたので何とかしのげた感じがします。

もちろん、しっかりした論文もあるのですが、論理展開が幼稚というかがっかりしてしまうような答案にも出くわします。

60点が合格の最低ラインです。単位を与えて良いかどうか相当に悩みました。最終判断は、全員60点以上としました。

水曜日、24日から講義は始まっています。一回目の講義ですので政策過程論と地域政治論、後期の講義計画を話しました。

どちらも夏休み期間中に講義のテーマとなるようなニュースが飛び込んできました。時事的な問題を講義に取り上げ学生の関心を高めます。

政策過程論は、地域の政策決定の重大なプレーヤーである地方議会で不祥事が止まりません。地方議会の在り方を再検討します。

安倍政権は地方創生を大きな旗印に掲げています。地方議会がしゃんとしないと地域に根差した地方創生はできません。

国の役人の力を借りるのは良いですがおんぶにだっこで地域が再生するなんてことはありません。自助努力は絶対条件です。

首長だけに全てをお任せして議会は勝手なことを言っていればよいという時代は過去のものです。互いに建設的な議論が必要です。

地域政治論ではスコットランドの独立をめぐる住民投票の動きが衝撃でした。徹底した民主主義的手法で独立の是非を問いました。

スコットランド人の熱き気概と民主主義が本当に根付いているお国柄が伝わります。すごい「国」だと敬意を表します。

独立派は敗れました。しかしその影響は日本の地域政治にも及びます。まずは沖縄です。沖縄の自治の強化を求める運動に波及すると思います。

沖縄では独立を求める動きは常にくすぶっています。江戸時代、薩摩藩の支配下になるまでは琉球王国だったのですから当然です。

しかし、今直ちに独立というのは現実味はありませんし少数意見です。日本の国の枠内でどれだけ自主性を獲得できるかが課題となります。

スコットランドもまずは自治権の拡大から運動は始まりました。沖縄の自治権拡大の運動にとっても貴重な経験です。

沖縄を単独で自治州にしようという研究会もあります。沖縄が自由度を増して州となれば経済の活性化が進むと私は思います。

ただし在沖縄米軍基地問題、中国との尖閣諸島問題が重くのしかかっています。安全保障問題と自治権の拡大は両立するかです。

極めて難しい課題です。しかし、ここを乗り越えなければ沖縄の自治は先が見えません。大いに議論しなければなりません。

政策過程論も地域政治論もホットニュースもあり面白い講義にします。毎週水曜日、午前10時半から政策過程論、午後1時から地域政治論です。

お時間のある方、HPの問い合わせメールで私の方へ連絡いただければ講義に参加できるよう計らいます。関心のある方どうぞお出かけ下さい。