昨日の神奈川大学の政策過程論で前回に引き続き橋下徹大阪市長の独裁的な政治手法の背景にある考え方は何かを講義しました。

小沢一郎さんと同様の政治は数というのが橋下さんの基本哲学だと思います。数を獲得して権力を奪うことがまずは第一目標となります。

地域政党を立ち上げて議会を制圧することを考えました。実際にその通り機能し2011年11月の府知事と市長のダブル選で圧勝しました。

しかし、小沢さんと決定的に違うところがあります。小沢さんは背後に隠れ裏から手を回すのが得意の黒幕的政治手法です。

橋下さんは自ら前面に出て派出に立ち振る舞います。自分自身が名実ともに主役となって表舞台に立ちます。小沢さんとは違います。

この側面においては橋下さんは小泉純一郎さんのように振る舞います。敵を上手に仕立て上げて徹底して攻撃し世論を喚起します。

政治は世論という動き方です。橋下さんは小沢さんの政治は数という考えを基本としながら政治は世論という手法を取る訳です。

苦しい立場に追い込まれると民意の確認をして自らの正当性を主張します。今年2月の出直し市長選挙がその典型例です。

大阪都構想をめぐっては依然として厳しい状況です。大阪市議会、大阪府議会の賛同が得られる状況では全くありません。

突破するためには民意に問うしかありません。しかし、また市長を辞職して選挙をやる訳にはさすがの橋下さんんもできません。

住民投票しかありません。議会は認めないのに住民投票を実施する方法はただ一つしかありません。専決処分です。

ここで大きな矛盾にぶち当たります。専決処分は議会が機能しない時に行使する首長にとっての最終手段です。独裁と言っても良いです。

一方住民投票は、民主主義の中の民主主義です。住民が自らの意思を明確に表す手段であるからです。自己決定権と言っても良いです。

独裁的な手法を行使して民主主義の中の民主主義、住民投票の実施を断行することは是とされるのか非とされるのかです。

手続き的には独裁でやることは民主主義にかなっているということになります。大変に難しい問題を孕んでいます。

直近の新聞社の世論調査では大阪都構想に賛成する人の割合の方が大きいと伝えらえています。橋下さんなら住民投票に持って行きます。

強引に専決処分で住民に問うしか現状では方法がありません。議会の抵抗が収まらない以上他に活路は見当たりません。

独裁と民主主義が同時進行する訳です。どのように折り合いをつけるか難問です。ただ、一つ妙案があります。

民主主義の基本は、民意ですので。住民投票は実施します。しかしその結果はあくまでも参考にするという諮問型の住民投票です。

議会が住民投票の結果に縛られないということで住民投票の実施に納得するかどうかです。議会がビビッて住民投票を阻止する可能性もあります。

住民投票をやって大阪都構想に賛成の方が多ければ影響出るからです。どうなるか予断を許しません。大阪はこれから面白い展開になります。