危なっかしい時代のしたたかでしなやかな地域経営術

日銀の追加金融緩和で再び株高に誘導し景気をてこ入れしようとしています。世界的な株高を誘発しそうだと色めき立っています。

しかし、バンバンおカネを市場に投入して溢れさせたり、年金のために集めたおカネを株の運用に充てたり危なっかしいです。

景気を何としても名目上良くして消費税を予定通り10パーセントに引き上げようとする執念みたいなものを感じてなりません。

私は国の金融、経済財政運営については門外漢ですが、なりふり構わぬ政府・日銀の姿勢は開き直った曲芸に見えて仕方ありません。

先行きは読めません。株価の暴落、国家の破たんに向けて逆に引き金を引いていると思って見ておいた方が無難です。

このような状況下で大切なのは自治体のトップの姿勢です。自治体は住民の安定装置です。国や日銀に躍らされることは厳禁です。

思い付きみたいな新規事業には絶対に手を出さずに安定を心がけることが何より大切だと思います。曲芸は自治体には似合いません。

政府や日銀の政策を上手に取り入れるしたたかさは必要です。おカネがじゃぶじゃぶ市場に投入されるのですから円安になります。

外国人旅行者の増加の勢いは止まりません。各地域の個性を活かしたおもてなし競争は激化するでしょう。こうした競争は大歓迎です。

「ようこそ日本」、質の高いおもてなしを展開できるところがこれから伸びる地域です。各自治体が知恵を発揮する分野です。

富士、箱根、伊豆地域は、恵まれすぎるほど恵まれている地域です。広域連携をきちんととって行けば、日本の成長センターとなります。

観光客の多くはアジア系です。中国、香港、台湾、韓国。近隣諸国との良好な関係は日本の地域経済の安定に欠かせません。

平和指向の国家戦略を採用することこそが日本の経済を地域から再生するための基盤となります。国家指導者は心してもらいたいです。

アジアを始めとする観光客に日本各地域の良さを存分に味わっていただき気に行った産物をどんどん輸出できるようにして行く必要があります。

ネットで世界中はつながっています。実体験で目で見て触れてもらい、そこで終わるのではなく輸出まで視野に入れた取り組みが大切です。

日本酒はそうしたジャンルの商品の典型です。日本の地域文化と言っても品物です。日本で味わってもらい世界に羽ばたきたいものです。

私が今開成町の酒蔵の復活にこだわっている理由の一つです。富士山水系の飛び切り良質の地下水で作った地酒が世界で評価される日を作りたいです。

円安になればエネルギーの輸入代金が拡大します。国際収支のバランスが悪化します。いくら稼いでも燃料代で持って行かれます。

だからと言って原発に依存したエネルギー構造に舞い戻ることはとてつもないリスクを抱えることになります。もう過酷事故には耐えらえません。

脱原発でエネルギーの地産地消路線こそが地方自治体がとる王道です。豊富な森林資源を活かさない手はないと思います。

地産地消のエネルギーで地域の特産品を作って観光資源とし世界へと輸出していく。これこそ平和の地域経済サイクルだと思います。