(画像は会津電力ホームページより)

昨日は、神奈川大学の講義の日。風が冷たい一日でした。大学の構内の秋も深まってきました。イチョウの葉の色が徐々に濃くなってきました。

地域政治論で福島の話しをしました。福島県知事選挙は静かに終わり、今、沖縄県知事選挙が熱く戦われています。好対照です。

福島県の内堀新知事の選挙公約を点検しました。県内原発の全基廃炉以外は抽象的な言葉が並べられていて具体性に欠けている印象です。

「県内原発の全基廃炉と事故の収束に力を注ぐ」「実情を見聞きし県政を創る」「避難地域を復興させ県全体を元気にする」

「住んで良かった・来てよかったと思える豊かな”ふくしま”を創る」「あらゆる場面でトップセールスを行う」

具体に復興を打ち上げたくてもそれを許さない厳しい現実があるということなのかもしれませんが、それにしても前向きな力を感じません。

原発の事故処理にどのくらいの年数がかかるかはっきりわからない状況の中では地域経済の復興を語るのは虚しくなってしまいます。

朝日新聞の昨年12月の調査では震災前の地域に戻りたい人の割合は45パーセントです。最初の調査では79パーセントでした。

既に戻ったと答えた人が15パーセントいますが、帰り対比の数は大きく減少しています。他県の方の定住を促すのは難しい状況です。

福島県のデータでは、人口は震災前の95パーセント、観光客は、84.5パーセントです。データが厳しさを示しています。

一方、勤労世代の男子の転入が際立って増え有効求人倍率も1.24と高いです。復興に関わる事業が進み雇用が発生しています。

しかしこうした雇用は安定的ではありません。特需のような経済効果と捉えた方が妥当です。新たな雇用を産み出す新たな産業が期待されます。

福島県では太陽光エネルギーの発電が激増しています。2011年から昨年までで4倍の223940キロワットに増えています。

福島の新産業として自然エネルギーに活路を見出すのはどうだろうかと思います。福島県を脱原発のモデル地域にする構想です。

しかし、状況は逆に進んでいます。電力会社は、太陽光の買取りを拒否する動きに出ています。新産業としての芽が摘まれる危険性があります。

昨晩、NHKの9時のニュースで福島県の喜多方市で太陽光の電力事業を起こした会津電力の社長がインタビューに答えていました。

江戸時代から続く老舗の造り酒屋の当主が3・11後、太陽光発電で雇用を創出しようと挑戦し2600キロワットの発電量になりました。

自然エネルギーを体験学習できる場にもしようと更なる夢に取り組んでいる矢先の暗雲です。困惑されていました。

福島県政はこういった課題に真正面から向き合い3・11の大事故を乗り越える手段として欲しいと願って止みません。

県では手に負えないのならば国が前面に出て復興庁の現地の体制を強化しトップには有力な政治家が座り推進してこそ復興が現実味を帯びます。