狂乱の時代の次の時代をデザインする。

衆議院が解散され世の中選挙モード一色かというとそうでもありません。なぜ今解散なのと疑念を持っている人が多いからだと思います。

GDPがマイナスという状態で景気回復が喫緊の課題なら解散なんてしないで国会で協力し合って景気を良くしてというのが庶民感情です。

永田町に居ると権力ゲームにどっぷり浸かりますので庶民の感情とのずれが生じます。今回の解散劇はぞのずれが大きいというか深いです。

選挙結果は与党の方が圧倒的に準備が進んでいますので勝利は間違いないところですが圧勝というところまではとても見通せないないです。

アベノミクスだけでなく安倍政権が進めてきた集団的自衛権の容認に代表される安全保障政策に対する懸念も消えていません。

3・11を経て原発政策の転換を望む声は国民の多くの占めています。しかし安倍政権は原発再稼働です。このギャップが漠たる不安を生んでます。

安倍政権が突進することに有権者が違和感を持ちバランス感覚を発揮するような気がします。かすかす与党の勝利もありではないかと思います。

民主党が得するのではないでしょうか。政権転落の傷跡は消えていませんが行き場のない批判票は野党第一党に行きがちです。

維新は、改革色を前面に出し野党の立場を強調することで存在感を示そうとするでしょう。橋下徹代表イメージがかつての輝きを失っています。

維新にとっては比例代表が頼みの綱です。比例代表は党首のイメージが得票を左右します。江田憲司代表イメージでは浸透力が弱いです。

自民党内のハト派勢力は絶滅状態で安倍総理の国家主義的な路線に歯向かう勢力は見当たりません。党内の大政翼賛は表面上完了です。

野党側は基本政策の一致はありません。ただ批判の受け皿としての受け身の存在です。今回与党が大勝すれば事実上野党は存在感を失います。

国会全体がオール与党の大政翼賛体制に近づきます。野党の戦う姿勢が失せますし。権力へのすり寄りで存在感を示す勢力も増えるからです。

投票日は12月14日であと3週間です。解散劇への疑念が安倍政権がひそかに狙う大政翼賛体制に待ったをかけるのかどうかを注目してます。

ただ、今回の選挙はより大きな視点からすれば大転換の序章に過ぎません。仮に安倍大政翼賛体制が成立したとしてもその見方に変わりません。

地球温暖化による環境悪化、大災害の頻発、人口減少と少子高齢化、異常な経済政策による景気維持、原発の是非、領土をめぐる緊張。

日本を取り巻く環境はとてつもなく厳しいです。大政翼賛体制になったからといって乗り切れるとは思いません。狂乱の時代が近づいてます。

どこから日本を支えてきたシステムが崩壊するのかは判りません。しかし、崩れざるを得ないと思います。無理に無理を重ねているからです。

新たなシステムを構築するには大混乱は致し方ありません。冷静に受け止めて次なる安定的システムを創る好機と捉えるべきです。

一番大切なことは、現在の日本の在り方に代わる別の路線を根本から考え、システムの大転換に備えることです。私は、こちらに精力を費やします。