因島訪問記2
車で因島を一周すると1時間余りかかります。忙中閑ありでぐるっと案内していただきました。山の上から瀬戸内海を見ることができました。
曇り空でしたがゆったりとしていて心が癒されました。晴れ渡れば、小柳ルミ子さんの「瀬戸の花嫁」の世界が広がるのでしょう。
山間のところどころにお墓がありました。中世から戦国時代に活躍した村上水軍の子孫の墓だということでした。
村上水軍は、一言で言えば瀬戸内を仕切っていた海賊です。海の荒くれ者とは言いませんが、躍動する集団みたいで興味をそそられます。
因島には村上水軍城が再建されています。選挙のお手伝いでしたのでさすがに見ることができませんでした。行って見たいです。
和田龍さんという作家が『村上海賊の娘』を書きました。今年の本屋大賞受賞で100万部を超えるベストセラーということです。
私は小説を全くと言ってよいほど読みません。知りませんでした。人気のエンターテイメント小説があるのならば大河ドラマも夢ではありません。
瀬戸内の島は、水の確保が難問です。飲料水は対岸の尾道市から引いています。島には、農業用のため池も、農業用のダムもありました。
ため池といえば弘法大師、空海です。空海が因島でも活躍したという歴史が残っています。空海の立派な彫像もありました。
私が因島の歴史になぜこだわっているかというと地域再生のカギは歴史にあると確信しているからです。足元の歴史に宝物があります。
人口減少に対応し経済活力を維持するには人に来てもらわなければなりません。一言で言えば観光振興です。
しかし、単なる物見遊山や団体の飲み会は完全に時代遅れです。もっとじっくり地域の文化に触れあうことが新時代の観光です。
地域の文化は地域の歴史によって育まれます。歴史を探求し、その歴史遺産を今に蘇らすことが貴重な地域観光資源となります。
金太郎飴みたいにどこに行っても同じような景観を作り出していては観光客にそっぽを向かれてしまいます。
特色を活かすことです。歴史の再発見が一番です。埋もれていた歴史遺産にもう一度光を当て直して磨けば光ります。
因島は、瀬戸内海という絶景を有し、村上水軍の躍動、空海の祈り。行って見たいとそそられるのは私だけではないと思います。
もっと徹底して地域観光資源の発掘とその発信にこだわる必要があると思いました。素晴らしい橋が架かっていて基盤整備はバッチリです。
どんどん活用するきめ細かな小さな公共事業による環境整備、ワクワクする観光企画の作成などソフト事業が求められています。
円安傾向が続いているのに原油安です。これは国際観光振興にとって絶好のチャンス到来です。国際観光で勝負に打って出るタイミングです。
因島には美味しい食材もたくさんあります。島の特産品の八朔を活かした八朔大福は絶品でした。幸せな気分になる味です。
サイクリングで島を一周というアイデアも面白いです。環境に優しく健康にも良い乗り物自転車の島、因島、さわやかで人気を呼びます。
人口減という言葉に負けないでアイデアを絞ればいくらでも知恵は出ます。そのカギは地域の特色を活かした国際観光にあります。