神奈川大学の講義も始まりました。

4月7日より神奈川大学法学部での新年度の講義も始まりまりました。毎週2回、火曜日と木曜日ご2限、10時半より行います。

火曜日が政治過程論、木曜日が地域政治論です。政策過程論は、地方自治体において政策が生み出されるプロセスを検証します。

地域政治論は、地域における政治、特に政治体制の現状について考察し現状をどのように変革して行ったら良いかを講義します。

いずれも神奈川県開成町という小さな町で13年間町長を務めた体験が基本的な土台です。現場で実際に行ったことから発想します。

それと2007年の4月から3年間内閣府の地方分権改革推進委員会の委員を務めさせていただいたのでその体験も加味します。

それともう1つ、15年近くNHKの記者を務めましたのでジャーナリストとして見聞したことも講義で紹介します。

今週の講義は前期のガイダンスです。既に政策過程論の今後の展開は学生たちに伝えました。ざっと見回して120人ほどの学生でした。

神奈川県開成町という小さな町がなぜ人口が増えて子供の数が増えているかを徹底的に検証し他地域への応用が可能かどうかを考えたいと話しました。

日本中で課題となっている人口減少に対する1つの処方箋を導くことに通じるのでできる限り講義に出て真剣に聞いて欲しいと話しました。

地方自治体に就職を希望する学生にとって就職ガイドにもなるとも伝えました。日本中の自治体の危機を救う手がかりを面接で語れます。

また学生たちには自分で調べる努力を求めました。私が語ったことをただ単に口移しで試験の答案に書くだけでなく自分で調べて欲しいです。

昨年後期の試験では自ら地方自治体の町づくりを調査した結果を明確に記述し私にとっても参考となる秀逸な答案がいくつもありました。

今日、ガイダンスを行う地域政治論は、地方政治そのものに興味関心がある学生にとっては面白い講義になると思います。

地方自治体の職員を希望する学生ではなく将来政治家になってみたいと密かに夢見ている学生にとって貴重な情報提供となると思います。

神奈川県における地域政治の在り方から前期はスタートしますが行く行くは47都道府県の現行の国と地方の在り方の是非を論じます。

昨日のブログで紹介した「開かれた江戸時代論」を土台にして日本の国と地方の政治体制のあり方を真正面から論じて行きたいと思います。

今焦点となっている沖縄の抱える課題、北海道や福島といった厳しい環境に直面している地域政治の在り方についても論じて行きます。

それと5月に住民投票の結果が出る大阪都構想も大きな後期の講義のテーマとなります。日本の国と地方の体制を考える一大事件だからです。

学生に教えることは自ら学ぶことに他なりません。講義の準備をすることで新たな発見があります。学生たちの答案から学ぶこともあります。

私にとっても学生たちにとっても貴重な時間を共有することになりますので心を新たにして真剣に取り組みます。