今回の統一地方選挙の10ある道県知事選挙で全て現職候補が当選しました。現場を踏んで実績を積める現職は強いと改めて思いました。

外で見るのと中に入って実際にやって見るのとは大きな違いがあります。私も町長就任した後、日々感じました。

特に職員に指示を出して政策実現をする実体験を積んでいくと物事は一朝一夕には動かないという現実と向き合うことになります。

これが試練となります。私は早めに軌道修正しました。まず1期目は大きな構想を打ち立てることに主眼を置きました。

当面は今すぐできることをできる限り迅速に実現することを心がけました。首長として認知してもらうことに努めました。

土台ができると後は楽です。本当の成果を上げるには時間が必要です。古民家の再生、富士フイルムの研究所の誘致は2期目からでした。

こうなりますと現職に対抗するのは難しいです。まして知事選のように選挙区が大きな選挙は準備もありほぼ困難です。

今回の県知事選挙では北海道道知事選挙と大分県知事選挙、奈良県知事選挙が対決型の選挙戦でした。新人は、はね返されました。

北海道知事選挙は脱原発の1点突破の野党統一候補でした。原発問題は極めて重要な争点ですがそれだけで道政を象徴できません。

原発を何とかしなければならないという危機意識を北海道民全体が共有している環境にない中で脱原発一辺倒は戦術として無理がありました。

大分県知事選挙と奈良県知事選挙はいずれも高齢の現職に対し市長が挑むという形の選挙でした。1番現場に近い首長の挑戦は興味がありました。

私自身、前回の神奈川県知事選挙で現場を熟知している市町村長が県という広域行政の担うことで県政が変革できると出馬しました。

選挙結果は、オール与党に近い形で出馬した蔵岩知事に大差で敗れましたが今なお考え方自体は間違っていないと思っています。

大分県知事選挙は県庁所在地の大分市長が出馬したのですからひょっとしたらと思いました。全く歯が立ちませんでした。

理由は明らかです。支持母体がバラバラでは勝負になりません。村山富一元総理が現職を推したというのですから話になりません。

若い市長が挑んだ奈良県知事選挙も他の市町村長の支援が得られない中での挑戦でした。善戦でしたが、横の連携なしに立ち向かうのは困難です。

札幌市長選挙は与野党対決型で野党側が勝利したとなっています。しかし、私はこの見方に異論があります。

野党側が擁立したのは札幌市の副市長でした。現行の札幌市政の継続することを訴えた訳です。事実上現職の政治が継続することが選ばれました。

統一地方選挙前半の県知事と政令指定都市の市長選挙の結果は、継続が全国的な民意だったと分析して良いと私は思います。

この民意が後半の市町村長選挙にどのように反映して行くのかが焦点の一つです。現職の強みが発揮できるかどうかと言い換えても良いと思います。