開成町の若手職員による開成町らしいおもてなし

東アジア文化交渉学会、無事終了しました。「治水神禹王研究と地域間文化交流」分科会では地域の研究や交流事業の発表が続きました。

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足柄の歴史再発見クラブの井上三男さんが開成町の中学校の校名がなぜ「文命」となったのかをまとめられました。

前日の発表で文命中学校の中村俊文校長も校名の由来について言及されてました。1947年、地域を流れる農業用水の名前から採用しました。

中村さんのお話しによりますと、農業用水路の名前は「文命用水」です。「文」は学問追及、「命」は生命尊重とされました。

しかし本当のルーツがもう1つありました。井上三男さんの発表はこちらの方に力点を置いています。文命は、中国の治水神の名前だったのです。

歴史を更に遡らないとなりません。1707年の富士山の大噴火後の治水工事の後に文命を祀るお宮ができ土手の名前も文命堤となりました。

昭和になり1928年に完成した農業用水路の名前を「文命用水」と名付けました。中国の治水神・禹王の元々の名前「文命」が受け継がれました。

「文命用水」と名付けた時に中国の治水神の名前であると深く認識して名前を付けたかどうかは定かではありませんが名称は定着しました。

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小田原の旭丘高校の理事長の水野浩さんが西安外国語大学付属外国語学校と安陽市立中学校との交流を発表されました。

私立の学校は経営者の教育に対する考えが直接に反映します。日本語として採用されている感じのルーツの国、中国との交流を積み重ねています。

水野理事長は最後に甲骨文字から教育の文字を紹介しその意味は文字や数字を教える姿と母親が子供を育てる姿を描いたものだと解説されてました。

また小学校の教員の経験者で西湘日中友好協会の事務局長の小早川のぞみさんが安陽市の子供たちとの交流事業について紹介されてました。

東アジア文化交渉学会が専門研究者ではない皆さんに発表の場を提供されたことは大変に意義深いです。発表者にとって貴重な体験だったと思います。

夕方全ての分科会が終わりいよいよ懇親会の会場へと移動しました。開成町北部の水田地帯にある農業用のビニール施設でした。

田んぼの中にでんと控えている立派な施設です。中では飲食店組合の皆さんと食に関する女性グループの皆さんが準備万端で待ってました。

手作りのおもてなしです。デザートも手作りです。中国を始め外国人の皆さん大喜びでした。真心が難じられる料理でした。

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余興も良かったです。開成町で町おこしに取り入れている阿波踊りも披露されました。会場から高名な学者先生も飛び入りで参加されてました。

開成町のキャラクターのあじさいちゃんも登場して場の雰囲気を和ませてくれました。随分キャラクターグッズを購入して下さいました。

中国の伝統芸能変面の披露もありました。中国からの参加者もこれには驚いてました。自国の民俗芸能が日本で鑑賞できました。

次々と変身する変面の技量に初めて見る日本人の皆さんは大歓声でした。ビニールハウス内大いに盛り上がりました。

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開成町らしいおもてなしをしようと試行錯誤で開成町の若手職員が取り組んできた成果が出ました。大きな拍手を送って上げたいです。