東京特別区と水源地域との交流を!
(喜治塾 喜治賢次 塾長)
東京・山手線の高田馬場駅すぐそばのビルで公務員受験専門の塾を経営している友人からセミナーの誘いがありました。
この塾は塾長の名前の喜治賢次さんの苗字をそのままと取って「喜治塾」と言います。元東京中野区の職員です。
昨日のセミナーは公務員の受験生ではなく、この4月の統一地方選挙で地方議員に当選したばかりの新人議員でした。
10人足らずの少人数コースで1人が神奈川県藤沢市会議員、後は東京の特別区の区議会議員でした。惜しくも落選した方もいられました。
特別ゲストが長野県の阿部守一と私でした。阿部知事と塾長の喜治賢次さんとは東京都立西高校の同級生だということでした。
阿部知事は以前横浜市の副市長もされていましたので存じ上げています。元々は旧自治省の官僚で長野県の副知事の経験者でもあります。
阿部知事が新人議員の皆さんに訴えていたのは現場に出て現場の具体の声を議場できちんと伝えることが大切だということでした。
ベテラン議員より意欲のある新人議員の方が動きが良いと思います。当選回数が少なさは足で稼いで事実を探って欲しいです。
もう1つ阿部知事は、大都市部と地方都市との連携と交流の大切さを強調されていました。長野県は環境も良く土地も安いです。
東京都心部の特別区が例えば太陽光などの自然エネルギーの発電事業を興して電力を確保するのも都心で行うよりずっと安価です。
東京都心部の子供たちが夏休み農業の体験学習を行うのにも適当な場所がたくさんあると言われていました。
私は、6月6日から始まる開成あじさい祭りのチラシを持ってセミナーに出かけました。あじさいで有名な町だというところから話しました。
藤沢の方以外は開成町のことは全く知らないと思ったのでどこにあるのかというところから説明しなくてはなりません。
人口が増えて子供の数も増えて新しい小学校が開校したと紹介すると全員がびっくりします。東京のど真ん中でも人口減少地域があります。
逆転の発想で水田の美しい環境を守るところから町づくりを始めたと解説すると皆さんの眼差しが真剣になるのがわかりました。
地方議員は不祥事続きで必要ないなどという声を耳にしますが私は地方議員が本当の活躍をするのはこれからだと述べました。
現在のように人口が減り経済が縮小する危機にさらされている時は、首長も議会も知恵を出さないと乗り切れません。
議員の役目は現場の声に基づいてきちんとした根拠を持った提案を行政に対して行うことです。政策の選択肢を広げます。
財政力のある東京都心の特別区が日本全体の地方の政策をリードするような先進的な政策を打ち出すことを期待すると話しました。
もう1つ、東京の水を支えている水源地との交流も訴えました。東京の豊かな暮らしを支えている地域にもっと関心を持って欲しいです。
命の水がなければ大東京も生きていけません。このことにもっと着目して交流事業を特別区が競争し合って欲しいと述べました。
阿部守一知事とも久しぶりに再会できて楽しいセミナーでした。新人議員の皆さんの活躍を大いに期待します。