安保法案、強硬突破なら国民に信を問うべき!
2014年暮れの総選挙の最大のテーマはアベノミクスでした。消費税の増税を先送りして自民党は選挙に勝利を収めました。
安保問題は争点の1つではありました。しかし選挙の雌雄を決するテーマにはなりませんでした。国民の関心は今高まってます。
昨日安倍政権は国会を何と95日間延長しました。通年国会みたいな様相を呈しています。安保法案成立への決意表明です。
与党が推薦した参考人からも憲法違反の指摘が出るほどの法案です。戦後積み重ねてきた憲法解釈の変更の是非が論議されてます。
一朝一夕で通る話ではありません。いくつもの国会をまたぎ議論されてしかるべき内容です。国家の命運に関わります。
国民の納得が不可欠であることは言うまでもありません。そのためには時間が必要です。どうしても今国会でという姿勢は疑問です。
野党第1党の民主党の対応にも曖昧さがあって良く判りません。本気で戦う気があるのかどうか私には疑問です。
党内には集団的自衛権行使に賛成の議員もいます。腰が定まっていないのではないかと推測してしまいます。弱腰です。
政権を取る気があるのならば徹底抗戦は当たり前だと思います。乱暴と言われようと、ありとあらゆる手を使って抵抗するのが本来です。
安倍政権は民主党の弱さに助けられています。政策通の優秀な議員が多すぎてここぞとばかりの乱暴ができないところはうぶに見えます。
まずは衆議院の採決がポイントとなります。与党の圧倒的多数です。可決するのは当たり前です。どのような形で可決するかです。
徹底抗戦ならば国会にいてはなりません。選挙区に戻り国民に問いかけるのが本来の代議士の姿です。地に張って叫ぶ姿を見せて欲しいです。
憲法違反の疑いがあるのに強硬突破は許せないと問いかけるのは審議拒否でも何でもないです。本気の気概があればできます。
安倍政権がどうしても成立させるというのならば議員バッジをかけて戦うのが筋でしょう。解散総選挙を求めるべきです。
衆議院の強行採決があったのならばその後は国会には出れないでしょう。そうなれば総選挙しか他に方法が無いはずです。
与党がいかに多数であってもこれだけ賛否両論がある内容の法案を野党抜きで強引に成立させることは通常はできません。
それでも強硬に進める時は繰り返しになりますが国民に信を問うのが筋です。野党第1党の民主党の姿勢が鍵だと私は思います。
総選挙で日本の安全保障のためには、どのような進路を取ればよいのかを真正面から論じて政権を選んでもらう選挙を期待します。
文字通りの政権選択選挙です。国民もこうした厳しい選挙の試練を乗り越えて成熟した政治姿勢を身に付けて行くのだと思います。
私は憲法9条を堅持すればそれで良いというような姿勢は安直だと思います。9条を守ることによる安全保障戦略を示す必要があります。
この側面は野党側に明らかに欠けています。ただ反対では話になりません。野党にとってもとてつもない試練の解散総選挙となります。