中国訪問記1

2015-07-14 19.15.05

13日から16日まで駆け足で中国に行ってきました。滞在先は北京のみでした。行きも帰りも飛行機の出発が遅れました。帰りは終電に乗れず東京泊まりでした。

「自主・平和・民主のための広範な国民連合」という団体の訪中団に仲間入りさせてもらっての訪中でした。国際政治学者の武者小路公秀さんが団長で総勢16人でした。

日本を代表する労働組合の元幹部の方や現役の労働組合の活動家、地方議員の方、行政の職員らと一緒でした。私一人が異色の経歴の持ち主でした。

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アメリカ一辺倒にならずに平和憲法に基づいた国際戦略を組み民主的な社会を造るという三つの目標で一致する国民的な塊を創っていこうという集まりです。

中国に訪問団を出すのは今度で三回目です。中国側の専門家たちと国際情勢や国際交流、中国の社会情勢について意見交換するのが主な目的です。

私は、中国の治水神禹王をテーマに中国との民間レベルの国際文化交流を進めていますので文化交流の推進を訴えてこようと思って参加しました。

おととしの5月以来の北京でした。首都の雰囲気はいささか活力が低下しているように感じ取れました。おととしはもっと勢いがあったように思いました。

若い女性が高級車を乗り回して闊歩する姿が見られました。今回はそのような派手な感じは影を潜めているように見えました。経済が落ち着いて来たのでしょう。

駐車してある車は汚れていました。無精をしているのではありません。路上に車をしばらくとめておくと埃で汚れてしまうのだと思います。大気汚染を感じました。

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ただ街路はきれいに掃除されていました。行政が清掃する人を雇用して対応しているからです。農民工と呼ばれる地方から働きに来ている労働者です。

中国の専門家たちと意見交換をした印象は一言でいえば中国はどんどん自信を深めているという感じがしました。日本の存在感が相対的に薄くなっているようでした。

中国の国内総生産は昨年で日本の2倍を超えています。ほんの少し前に日本を抜いたと報道されました。その差は一気に拡大しとどまるところを知りません。

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遠からずアメリカを抜いて物量では世界第一の経済大国にのし上がるという見方が有力です。中国が自信を持つのも無理からぬところがあると思います。

ただし物量では世界一でも一人当たりの国内総生産は発展途上国レベルです。国民の所得の格差、都市と農村の格差、環境汚染、高齢化など深刻な諸問題も存在します。

物量レベルで世界一になったとしても国民生活が安定して豊かにならなければ真の強国とはいえません。中国の強国への道のりはまだまだこれからだと思います。

日本は物量的な強大さに妙な恐怖感を抱いて過剰反応することは避けなければなりません。物量で競争しようとしてもかないっこありません。

日本は別の道で勝負する必要があると思います。きめ細かな製品作り、おもてなしのサービスの質、美しい自然環境、国民の助け合いの精神などです。

こうした分野は日本の文化の特性に根ざしたもので中国を圧していると思います。ここに磨きを変えて偉大なる国家へと舵を切っている中国と向き合うべきだと思いまました。