先週、金曜日で神奈川大学の前期の講義が全て終わりました。今週は、試験の週です。その後は、採点が待ち構えています。真夏の修行です。

政策過程論は、日本の大問題である人口減少、少子・高齢化にどのような処方箋があるかを開成町の町づくりを題材にして話しました。

開成町の町づくりは、全国の小さな自治体へ応用可能な活性化の手法を確立したと思います。学生たちがこのやり方を学び全国の小さな町へ就職してくれるのが理想です。

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(開成町新市街地)

大前提として長期的な視野に立った土地利用方針の確立と堅持があります。行き当たりばったりの土地利用は町づくりを台無しにします。

あれもこれもと手を出さずに照準を絞ることが成功への近道です。続いて見方を変えることで地域資源を活かしたモデル的な町づくりが可能となります。

その町の歴史を象徴するような施設整備が必要です。誰もが胸を張れるような施設が必要です。町の存在意義を誰もが意識できるようになります。

一つの大前提と三つの手法を組み合わせて長期構想を練ることです。町の活性化への糸口をつかめます。やるかやらないかは首長の決断力にかかっています。

長期的な財政基盤の確立と将来を担う子供たちへの支援が不可欠です。開成町の場合は、研究所の誘致と新設の小学校の建設がこれに当たります。

以上で一つの大前提と三つの手法、町の継続のために不可欠な二つの目標が掲げられました。町づくりを考える上で頭が整理されると思います。

実は、あと二つ重要課題が残っています。防災と医療・介護・福祉です。小さな町の場合は単独ではなく広域連携で対処し効率的な運営を目指す課題です。

地域政治論は、神奈川県を題材にして地域政治を見つめる視点を学生たちに示しました。三つのテーマで神奈川の地域政治を論じました。

一つは大都市問題です。神奈川県は県に準ずる権限と財源を持つ政令指定都市が三つもあります。横浜、川崎、相模原です。県の人口の三分の二です。

370万人の人口を抱える全国最大の基礎自治体横浜市は県と対等の関係を求めて特別自治し構想を打ち上げました。県からの独立運動のようなものです。

しかしいくら巨大な人口を有していても水や食料やエネルギーが自給できません。供給地との支えあいの中で繁栄が成り立っていることを忘れてはなりません。

とりわけ命の水は神奈川県西部の水源地から遅れれてきているので水源地の保全は大都市の責務でもあります。広い視野を持つことが大切です。

神奈川県は在日アメリカ軍基地の中枢があります。基地問題は神奈川の地域政治を語る上で避けて通れません。相模原と横須賀と厚木を題材に基地問題を考えました。

最後に県西部の問題を語りました。最大の課題は地域内の市町の連携不足にあると指摘しました。根本原因は明治維新の廃藩置県にあると分析しました。

一つの流域が分断されて別々の件になりました。小田原が中心都市の役割を横浜に奪われて地方都市化し県西地域への影響力を低下させました。

現状で富士山噴火のような大災害が仮に発生したら統一的な対処が困難です。国家が前面に出て県西部地域の地域政治の在り方を見直す時期にあると述べました。