理想の政治は、臍(せい 注:へそのこのこと)で行う臍治。
(講話する杉田廣善さん)
へそ、臍は、音読みではせいとも読みます。臍下丹田(せいかたんでん)という言葉があります。腹に力を入れろと言われた時に力を集中する場所です。
日本人は、腹には目に見えない人間としての根源を司る何かが潜んでいると考えてきました。腹は肉体以上に大切な何かです。
その中心にあるのがへそです。腹を括れとか腹を決めろとか言う時にへそのあたりをポンと叩く仕草を何気なしにしてしまいます。
昨日、「新しい道」の勉強会がありました。講師の杉田廣善さんが腹の話をしました。日本人は、頭ではなく腹を大切にしてきたと言われました。
責任を取る時に腹を切ったことが典型的な例だといわれてました。腹の奥、臍の下のあたりのどこか目に見えない中心地があります。
何度か紹介したことがありますが繰り返します。「新しい道」ではそのポイントを「みたまさま」と呼び宇宙の中心である天と分かれとしてます。
「みたまさま」そのものの生活をすれば何の矛盾もなく平和に暮らすことが出来ます。しかし人間には心があります。自我があります。
自我が「みたまさま」が前面に躍り出てくることを阻害します。争いが生じ苦しみが生まれます。人生が悩みで覆われます。
この悪循環を突破することが大切です。自我を取り除ければ良いのですがそうはいきません。開き直って全てを受け入れることから始めます。
一切合財、全部受け入れて真正面からぶつかっていけば自ずと導かれるというのです。自然と「みたまさま」の働きが表に出るというのです。
「みたまさま」の存在を感じ取ることができたならばそこからは悩むことはありません。ただその導きに沿って人生を歩むことになります。
そしてその人が本来この世で果たすべき使命を果たせるように自ずとなって行くと言います。「新しい道」の教えの基本原理です。
神殿とか経典とかは必要はありません。日々の暮らしが修行です。神仏を拝むのではなく「みたまさま」の存在を感じ全てを委ねるだけです。
こうしたプロセスを経た政治家が政治に当たるようになると現在の様相とは全く異なる政治がこの世で展開されることになります。
「みたまさま」は天の理そのものです。欲望にまみれた人間の世界を超越しています。その天の理を体現する政治こそが理想です。
人間の理屈の頭の政治ではなく腹の政治、臍の政治だと杉田さんは言われます。政治とは臍で行ってこそ本来の政治だということです。
政治ではなく臍治(せいじ)です。輝かしい栄光の世界が取り戻せるような感じがします。神国、仏国土、弥勒の世の中です。
私は杉田さんの言われることを絵空事だとは全く思いません。杉田さんの言われる方向にしか日本人も人類も活路はないと思っています。
地球環境的にも戦争やテロにおいても人類の危機が迫っている感じがひしひしとします。危機を乗り越えるためには原理の根本的な転換が必要です。
欲望の原理から平和と分かち合いの天の理への転換しかありません。これから直面する人類の困難は天の理への転換を促す天からのメッセージだと思います。