「嫌中時代」の日中友好運動
(画像はyahoo画像より)
内閣府の外交に関する世論調査によりますと中国に対して親しみを感じない人の割合は83.4パーセントに達しています。
「嫌中時代」という言葉が似つかわしくなっています。こうした時代に日中友好の取り組みを進めることは困難が伴います。
日中友好を考えるイベントを開催しても幅広く参加者を募るのが難しいです。日中友好に関心を持っている人たちだけで固まってしまいがちです。
日中友好関連の催しを開催すること自体に激しく反発する方も当然出てきます。日中友好運動の受難の時代になりました。
11月11日に横浜で前中国大使で日中友好協会の会長の丹羽宇一郎さんをお招きして講演会を開催します。昨日、実行委員会を開きました。
神奈川県の元副知事で研の日中友好協会の会長も務められた久保孝雄さんや横浜日中友好協会の会長の飯田助知さんら12人が参加しました。
神奈川から日中関係を打開し東アジアの平和に少しでも役立とうという大きな目標を掲げて2年前から講演会やシンポジウムを開催してきました。
取り巻く環境はここにきてかなり悪化しています。政府が中国の脅威を根拠に安全保障関連法案を通そうとしていることが大きいです。
中国経済の経済の減速傾向による先行き不安から株価が下落したり天津の爆発事故で経済成長の歪みが露わになったり中国国内情勢も芳しくありません。
習近平政権は強権で現状を打開しようとしてます。言論統制も強化されてます。独裁政権の印象が日本人の対中感情に影響を及ぼしていると思います。
昨日の意見交換の中でも立場の違いが若干みられました。日中友好を進めなくてはとの思いは一致している人の中でも対中感情のばらつきが出てます。
私は日中両政府の言動が日中友好に反するものであるならば堂々と意見を開陳してこそ日中友好の新たな動きが出てくると思ってます。
日本だけが良くて中国が悪い、あるいはそのまた逆はあり得ません。双方にそれぞれ課題があるから日中関係の改善が見られません。
課題解決には首脳同士の対話しかないのですがその道すらままならぬ現状を見ると政府間の関係改善の道は相当に険しいと言わざるを得ません。
経済の結びつき、文化の交流を民間主導で進めて関係改善の道を地道に歩むしかないと思います。急転直下、状況の改善は考えられません。
嫌中の世論も容易には変化しないでしょう。しかし、お隣の隣国との関係改善を望む常識は残っていると私は思います。そこに賭けたいです。
11月11日の講演会では丹羽さんに日中関係の現状と課題を歯に衣着せぬ言い回しで率直に語っていただけると大いに期待してます。
丹羽さんは日中国交正常化40周年の2012年は中国大使であるにもかかわらず尖閣問題で友好行事が全くできなかった苦い経験を味わいました。
2017年の国交正常化45周年でリベンジしたという丹羽さんの熱い思いを聞きたいです。そのために日中友好協会会長に就任されたということです。
講演会は、11月11日、午後6時半より横浜関内のかながわ労働プラザで行います。実行委員を募集中です。関心のある方のご連絡をお待ちしてます。