橋下大坂市長、現職市長最後の闘争。
大阪の橋下市長が再び叫び出しました。またまた騒々しくなりました。橋下市長の手法はとにかくやかましいです。落ち着いて考える余裕を与えません。
大阪と関西の復権は枕詞に過ぎずに権力が欲しいだけだというのならば遠からず衰退します。そうではなく身を挺して大坂と関西のためにというのならば勢いが出ます。
大阪都構想はあくまでも手段です。大阪府と大阪市という現行の地方行政体制を刷新することによって地域の活力を取り戻すことが真の狙いであるはずです。
橋下市長の権力維持と強化が目的であるとすれば化けの皮ははがれ支持は厚みを増しません。現状は、この根本的なところがはっきりしません。
11月に大阪府知事選挙と大阪市長選挙のダブル選挙があります。一つでも落としたら大阪都構想は消滅の危機を迎えます。両方勝たなくてはなりません。
現在の維新の党の分裂騒ぎがダブル選挙勝利のために仕掛けられたシナリオだとしたら所詮は権力を維持したいだけの小さな政治のドラマに過ぎません。
大阪と関西の復権という原点に戻り住民投票で敗れた大阪都構想を復活させて盛り返すことが本当の狙いだとしたらこの動きを侮ることはできません。
大阪限定だった都構想への支持基盤を関西全体にまで広げるために関西維新の会を設立し国政にもにらみを利かせる手段は注目に値します。
関西には大阪府をはじめ近畿圏の府と県と政令指定都市が加入している関西広域連合があります。広域連合の機能強化とセットで大阪都構想が位置付けられます。
大阪都構想への支持のすそ野が広がる可能性があります。外堀を踏めながら本丸の大阪府と市に選択を迫る構図を作り出すことが可能となります。
5月の住民投票の時点とは大きく情勢が変わることになります。再び住民投票に持ち込むことが出来れば今度は都構想が勝つかもしれません。
関西大阪維新の会は、関西地域限定の国政政党となります。地域限定が逆に強みです。全国に手を広げなくても政府に影響力を行使することが出来ます。
10人でも20人でも一定勢力を持ちキャスティングボードを握る可能性があるからです。地域政党でありながら国政にも関与できる一石二鳥の方策です。
橋下市長のことですので絶叫しながら、したたかに行き着く先を探っていることと思います。しかし原点を忘れての言動は結果的に虚しいものです。
権力ゲームに手を染めているのではなく大坂と関西の復権を目指すとい本来の原点に戻って行動しているとと大坂の府市民に理解されるかどうかにかかっています。
理解が進んだ場合は手強いです。日本全体の統治のあり方に影響を及ぼす可能性があります。自立度を高める動きは関西だけに留まらないからです。
同じ大都市圏の中部圏にもその他の全国各地域に波及して行くと思います。国政に影響を及ぼす地域政党を再び目指す動きもあり得ます。
9月、10月、政界引退を表明した橋下市長の現職市長としての最後の闘争を注視する必要があります。日本の体制維新の端緒になる可能性があります。