バイオマスタウン真庭ツアー報告1

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昨日7日岡山県真庭市のバイオマスツアーに参加しました。朝8時半に温泉宿を出て夕方4時15分までみっちりでした。

百聞は一見に如かずです。実際に出かけて自分の目で確かめ現場で取り組んでいられる方から直接話が聞くのが一番です。

岡山県真庭市は、岡山県の北部の中国山地の中にあります。2005年に9町村が合併してできました。今年が市制10周年です。

面積が828平方キロで岡山県の11.6パーセントを占めて最大の面積を誇ります。79パーセントが山林です。

真庭市を一躍有名にしたのは藻谷浩介さんの『里山資本主義』です。2013年の7月に角川新書から出版されてベストセラーとなりました。

中国山地の山間の自治体が世界に冠たる林業国オーストリアなどに負けない地域づくりを進めていることが紹介されました。

日本の大問題である人口減少、地方の疲弊にどう対処すれば良いのかを考える際に一つの希望の星として真庭市が取り上げられました。

更に大きなうねりがありました。元総務大臣の増田寛也さんの『地方消滅』です。2040年に896の自治体が消滅の可能性があると警告しました

増田さんの著した中公新書は大きなな衝撃を与えました。この指摘を受けて安倍政権は地方創生を政策の重要課題に取り上げました。

増田さんの著書の中でも林業関連の産業地方消滅の流れに果敢に挑戦している自治体として真庭氏が紹介されています。

しかし統計データは厳しい現実を示しています。真庭市が合併して誕生した時の人口は54150人でした。現在は48017人です。

この10年で11.3パーセントの人口減少です。二冊のベストセラーが注目している真庭市であっても流れを変えられていません。

平成の大合併は国策として取り組まれました。合併して規模を大きくすることで自治体を強くして人口減少や財政難を克服しようとしました。

合併する場合は、特別の借金を認め財政支援も手厚くするなどの特例措置による合併誘導で3200の自治体数が1700余りに減少しました。

真庭市は平成の大合併に取り組んだ典型的な地域と言えます。国策によって合併しても人口減少は乗り越えられていないのが実情です。

真庭市は中心産業である林業を再生させることで雇用の場を生み活力を向上させようとしました。バイオマスタウン構想です。

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行政の規模を大きくしただけでは器が大きくなっただけになってしまいます。働く場がなければ人が住むことができません。

真庭市が着目したのが林業によって生じる木くずや枝を資源に変えてバイオマス発電や木くずから出来る新燃料の開発に取り組みました。

4月からバイオマス発電が稼働しました。1万キロワットの発電量です。ペレットと呼ばれるストーブの燃料の製造も進んでいます。

バイオマス産業を興すことにより山林の荒廃を防ぎ地域の雇用を生み化石燃料に頼らない地域社会を目指し国のモデル指定を受けています。

製剤所が30社あり原木市場が3か所、製品市場も1か所ある真庭市だからこそできる構想です。真似は簡単にはできません。